著者
茂木 一司 福本 謹一 上田 信行 苅宿 俊文 刑部 育子 阿部 寿文 下原 美保 佐藤 優香 宮田 義郎 熊倉 敬聡
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

異文化理解・多文化共生の可能性を探る身体・メディア活用型プロジェクトの主要な成果は、(1)日本文化(美術)、身体を基礎にしたアート(学習)、障害児(者)のアート(学習)、プログラミング(cricket, scratch)による創造学習、などのワークショップの開発・実践・評価、(2)カフェ的な空間=オールナタティブスペースの創出と学びの検討、(3)ワークショップにおけるファシリテータ養成プログラムの開発とNPOの教育力の活用、の3点である。(1)では、異文化や多文化を単なる外国文化との交流だけでなく、障害のあるなしも含めた広い概念で捉え直し、日本文化(美術)を基盤にした(ワークショップ型学習には不可欠な)身体性を中心に据えたワークショップ(型学習)の開発・実践・評価を行い、それが表現性や協同性という特色によって、学びを創造的にし、(学校教育を含めた)現代の閉塞的な教育状況において非常に有効であることが実証できた。(2)(3)では、新しい学びの空間(学習環境のデザイン)をカフェという「ゆるやかにつどい語らう場」での学びがやはり現代教育にとって有効であることやワークショップという学びを支えるファシリテータに必要な資質の検討や育成のプログラムを作成した。