著者
曽和 具之 上田 信樹 上田 信行
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.A20, 2004 (Released:2005-06-15)

パーティは人々の交流の場であるばかりではなく、人との出会いによって、自分のそれまでの経験を振り返ったり、日々の生活や仕事について再考する機会でもある。本研究の目的は参加者自身が自らのパーティーの経験を振り返り、意味づけすることができるリフレクションの装置を開発し、その効果を検討することにある。具体的には時系列にスナップショットを取り、ほぼリアルタイムでオープンテラスに貼り出すリフレクションボード、パーティーの人の動きをビデオで撮影し、パーティーの最後にリフレクション映像として映し出すための「メタカメラ」である。
著者
原田 泰 上田 信行
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.70-70, 2008

これからの情報デザイナーにとってドキュメンテーションのスキルと技術は欠かせないものとなるだろう。この研究のテーマは出来事を記録、視覚化し、リアルタイムに振り返りのための情報として活用することである。さまざまなダイアグラム手法を駆使して会議也ワークショップなどのイベントをリアルタイムに記述する手法の開発を行っている。本稿では、いくつかのワークショップで実践したドキュメンテーションの事例を報告する。ドキュメンテーションは<BR>1.活動のプロセスの記録と視覚化<BR>2.その場でフィードバックすることによる活動全体の振り返り<BR>3.参加者が次のイベントのために持ち帰れるよう出来事の記録をパッケージ化すること<BR>の3つのレベルでデザインされている。
著者
茂木 一司 宮田 義郎 苅宿 俊文 上田 信行 福本 謹一 阿部 寿文 熊谷 保宏 大泉 義一 稲庭 佐和子 郡司 明子 下原 美保 刑部 育子
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、日本伝統文化, 身体とメディアなどを活用したアートワークショップ(型学習)が現代の多元的共生社会に実現に有効なことが実証できた。美術、音楽、ダンス、演劇など(広義の)アートワークショップ(型学習)で起こるコミュニケーションやコラボレーションは単なる方法(手法)ではなく、自己表現と他者理解を促し、ヒトの学び(学習)を根源的に能動的に変化させ、創造的思考力(Creative thinking)を育てる。
著者
茂木 一司 福本 謹一 上田 信行 阿部 寿文 下原 美保 宮田 義郎 苅宿 俊文
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

異文化理解・総合・マルチメディアパッケージ教材の開発・実践・評価に関する2年間の研究は、以下のように整理できる。1.「子どもによる子どものための芸術・文化発信プロジェクト」の教材開発として、「お茶箱プロジェクト」(インドネシア共和国・バリ・ウブド小学5年生対象、イタリア共和国・フィレンツェ市小学1年生対象、越後妻有アートトリエンナーレ)と「なりきりえまきプロジェクト」(同・フィレンツェ大学語学センター学生対象、同トリエンナーレ)の2つの異文化理解ワークショップを開発し、各地で実践し、ワークショップという共同的/協働的な学びの有効性を実証し、確認できた。2.「お茶箱プロジェクト」では、日本の茶道の仕組み(しつらい)を使って、ものの来歴を「語る」ということを通して、ことば(語り合う・表現し合う)と学習環境のデザインの関係を明らかにした。「なりきりえまきプロジェクト」では、日本美術独特の絵巻を題材にして、絵画における時間表現(現代のアニメに通じる)を登場人物に変身する(なりきる)という身体化と重ねて行うワークショップを開発した。これらは、異文化理解教育の方法に有効であった。3.研究成果の社会還元の方法として、展覧会に注目し、上記の内容を「越後妻有アートトリエンナーレ2006」(新潟県十日町市)で「学びの繭」展として発表した。会場での空間及び映像展示は非常に美しく心地よいという参観者の評価を得た。同時に、会場当番にあたった制作スタッフ・学生スタッフと来場者との多様なコミュニケーションによって、研究の経過の公開と共有の場のみならず、さらなる共同の学びの場となるという「(学びの)入れ子構造」がつくられることがわかった。
著者
茂木 一司 福本 謹一 上田 信行 苅宿 俊文 刑部 育子 阿部 寿文 下原 美保 佐藤 優香 宮田 義郎 熊倉 敬聡
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

異文化理解・多文化共生の可能性を探る身体・メディア活用型プロジェクトの主要な成果は、(1)日本文化(美術)、身体を基礎にしたアート(学習)、障害児(者)のアート(学習)、プログラミング(cricket, scratch)による創造学習、などのワークショップの開発・実践・評価、(2)カフェ的な空間=オールナタティブスペースの創出と学びの検討、(3)ワークショップにおけるファシリテータ養成プログラムの開発とNPOの教育力の活用、の3点である。(1)では、異文化や多文化を単なる外国文化との交流だけでなく、障害のあるなしも含めた広い概念で捉え直し、日本文化(美術)を基盤にした(ワークショップ型学習には不可欠な)身体性を中心に据えたワークショップ(型学習)の開発・実践・評価を行い、それが表現性や協同性という特色によって、学びを創造的にし、(学校教育を含めた)現代の閉塞的な教育状況において非常に有効であることが実証できた。(2)(3)では、新しい学びの空間(学習環境のデザイン)をカフェという「ゆるやかにつどい語らう場」での学びがやはり現代教育にとって有効であることやワークショップという学びを支えるファシリテータに必要な資質の検討や育成のプログラムを作成した。