著者
倉持 梨恵子 村田 祐樹 大見 卓司
出版者
一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
雑誌
日本アスレティックトレーニング学会誌 (ISSN:24326623)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.109-114, 2020-04-30 (Released:2020-06-05)
参考文献数
19

In Japan, school sports club activities and safety measures are important themes in school sports. The purpose of this study is to present as much objective data as possible regarding how athletic trainers are placed and intervene in athletic club activities in junior high and high schools in Japan and to clarify the current situation. In addition, while analyzing the problems and issues related to the interventions, we tried to identify commonalities and find solutions by assessing the current situation in the United States, where trainer intervention in schools seems to be more substantial than in Japan. The participation of athletic trainers in high school athletic club activities in Japan was about 20 to 30%, but no objective data regarding junior high school were found. Athletic trainer support for athletic club activities was also desired by instructors and is clearly needed, but more data are needed to prove its involvement. Furthermore, academic discussions are also needed. The search for athletic trainers and the achievement of their placement in high schools, which has been undertaken since the early 1990s in the United States, will be an effective landmark for achieving the beneficial involvement of athletic trainers in Japanese schools.
著者
村田 祐樹 大見 卓司 倉持 梨恵子
出版者
一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
雑誌
日本アスレティックトレーニング学会誌 (ISSN:24326623)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.115-121, 2020-04-30 (Released:2020-06-05)
参考文献数
5

青少年のスポーツにおいて,アスレティックトレーナー(AT)が関与することの重要性についての認識が高まっている.本邦でも一部の高校では,課外活動の質を向上させるために専任のATを雇用している.しかし,高校におけるATの業務内容とATが関与することの効果を示した報告はほとんどない.本研究の目的は,高校のATがスポーツ現場でどのような業務を行っているかをインタビューおよび自己開示によって明らかにすることであった.2名の私立学校に勤務するATが本研究に参加した.勤務形態は,1名が専任であり,もう1名が非常勤であった.対象者の主な業務は,スポーツ外傷・障害の評価,救急処置,リコンディショニング,スポーツ外傷・障害の予防であった.それらに加えて,スポーツ外傷・障害の予防と管理について,生徒,コーチ,教諭,養護教諭などに啓発することは,学校スポーツにおけるATの重要な役割であった.本研究は,学校現場でのATの介入事例を2例のみ示したものであり,高校の専任ATに関して更に多くの情報が必要である.したがって,高校においてATが関与する状況を明らかにするためには,体系的な調査を実施する必要があると考えられた.
著者
箱﨑 太誠 川本 将太 﨑濱 星耶 倉持 梨恵子
出版者
一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
雑誌
日本アスレティックトレーニング学会誌 (ISSN:24326623)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.189-195, 2021-04-30 (Released:2021-08-19)
参考文献数
17

本研究は日本の大学アメリカンフットボール選手を対象に,頭部衝撃の影響が評価できる輻輳近点の測定を合宿期間中における2回の練習それぞれの前後(4時点),秋季リーグ戦の2試合それぞれの前日と翌日(4時点),及びベースライン値の測定を含めて9時点で実施した.その結果,ベースライン値と比較して,合宿の練習後や試合翌日に輻輳近点が有意に増加していた.今後は頭部衝撃の曝露量を定量化し,輻輳近点への影響を調査していく必要がある.
著者
八戸 美朱 倉持 梨恵子 榎 将太 德武 岳
出版者
一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
雑誌
日本アスレティックトレーニング学会誌 (ISSN:24326623)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.171-177, 2020-04-30 (Released:2020-06-05)
参考文献数
10

大学キャンパス内のAED設置場所の認知度および認知度に影響する要因について検討した.C大学スポーツ系学部を対象に,基本的属性およびAED設置の有無について質問紙調査を実施し,451名からの回答を分析した.AED設置場所の認知度に関する正答数の中央値(正答率)5(25.0%)であり,所属学科によって有意な差が認められた.所属部活動の最寄りのAEDの正答者割合は67.6%であった.正答数別にみると,多くの学生がAEDの設置有無を認識しておらず,また,所属学科が正答数に強く影響していた.日頃の活動場所でも約3割の運動部活動生が誤認識をしており,更なる教育を通した認識の改善が必要であると考えられた.
著者
福林 徹 鳥居 俊 柳沢 修 倉持 梨恵子 井田 博史 奥脇 透 赤居 正美 赤居 正美
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

膝前十字靱帯損傷のメカニズム解明, およびその予防法の構築を行った. メカニズムの解明においては, Point Cluster法を用いた三次元動作解析法により着地動作や切り返し動作を計測し, こうした動作時の脛骨の内旋および膝外反の強制が,そのメカニズムに関連していると考えられた.予防法については,バスケットボール,サッカー,スキー,テニスの各競技において外傷予防プログラムを作成し,各団体において普及,推進を行った.また,その効果検証を行った.