著者
村中 厚哉 久保 恵子 畑野 光賞 内山 真伸 小林 長夫
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.50-50, 2006

ツユクサの青色色素コンメリニンは、アントシアニン、フラボン、マグネシウムイオンからなる金属錯体超分子構造をとる。本研究ではコンメリニンの青色発現機構を調べるため、1)励起子理論、2)時間依存密度汎関数理論による吸収・円二色性(CD)スペクトルを計算した。計算にはコンメリニンのX線構造の座標を用い、アントシアニンダイマー、トリマー、ヘキサマーの各理論スペクトルを計算した。ヘキサマーの理論吸収・CDスペクトルの特徴は実測の吸収バンドの分裂とCDパターンを再現した。
著者
村中 厚哉 安池 修之 劉 青原 栗田 城治 小林 長夫 吉田 健吾 内山 真伸
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.314-314, 2008

インドール・ベンゾフラン誘導体のN原子やO原子を重原子に置換した一連の化合物の電子状態について研究を行った。16族のヘテロ環化合物の電子吸収スペクトルにおける最低励起エネルギーは、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾセレノフェン、ベンゾテルロフェンの順に原子半径に比例してレッドシフトしたが、インドール、ホスフィンドール、アルシンドール、スティビンドール、ビスムインドールの1-フェニル誘導体ではこのようなスペクトルシフトは観測されなかった。円二色性、磁気円二色性分光法と時間依存密度汎関数法を用いて観測された電子吸収スペクトルの帰属を行った。分子軌道を解析し、電子構造におけるヘテロ原子置換の効果を明らかにした。
著者
佐藤 玄 王 超 内山 真伸
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.55, no.7, pp.684-688, 2019 (Released:2019-07-01)
参考文献数
10

天然物の巧みな『ものづくり』の仕組みを解き明かし、目的に応じて生合成経路を人工改変することができれば、有機化学・天然物化学における学理・学術的な成果としてはもちろん、創薬・物質科学に強力なツールをもたらすに違いない。本稿では、最近当研究室で取り組んでいる「計算化学的手法を基盤とした未解明生合成経路の探索」について紹介する。
著者
眞銅 雅子 杉岡 優 内山 真伸 首藤 健一
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学学術講演会要旨集
巻号頁・発行日
vol.35, 2015

 カルボランはその超芳香族性によって種々の誘導体が存在する有望な機能性材料の一つである。本研究は、チオール置換したデカメチル-p-カルボランチオール(dmpct)がAu(111)表面上に自己組織化単分子膜(SAM)を形成する際、ポテンシャル曲線に沿って拡散する過程を第一原理計算コードVASPを用いて計算し、安定構造を明らかにした。