- 著者
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本間 茂継
福田 貴光
小林 長夫
- 出版者
- 基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
- 雑誌
- 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 第17回基礎有機化学連合討論会
- 巻号頁・発行日
- pp.105, 2004 (Released:2005-03-31)
フタロシアニン(Pc)は高い平面性を有した巨大π共役系分子で、650_から_700nmにかけてQ帯と呼ばれる大きな吸収を持ち、主に感光体・光記録媒体などの機能性色素材料として利用されている。近年我々はPcの周辺にフェニル基のような嵩高い置換基を導入することによって骨格に大きな歪みを有したPcを合成したが、その構造および物性に関する知見は十分ではなかった。そこで本研究ではPcの性質的変化を見積もるために、Pcのα位に段階的にフェニル基を導入した6種類のZnPcシリーズを合成し、結晶構造解析からシリーズの歪み具合を定量化し、最終的に吸収スペクトル等の測定から電子状態の変化について検討を行った。