- 著者
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田中 秀数
小野 俊雄
加倉井 和久
- 出版者
- 東京工業大学
- 雑誌
- 基盤研究(A)
- 巻号頁・発行日
- 2008
スピンダイマー系の混晶Tl_<1-x>K_xCuCl_3において,磁場中比熱測定と電子スピン共鳴(ESR)によって,3重項励起トリプロンの局在による新しいボースグラス相の存在とボースグラス-ボース凝縮転移に特徴的な臨界現象を観測した.外部磁場を加えると量子sine-Gordon模型で記述される1次元反強磁性体KCuGaF_6の素励起をESRで観測し,それが量子sine-Gordon場理論で定量的に理解できる事を示した.スピンの大きさが1/2の籠目格子反強磁性体Rb_2Cu_3SnF_<12>とCs_2Cu_3SnF_<12>を開拓した.また,基底状態が非磁性のRb_2Cu_3SnF_<12>ついて中性子非弾性散乱を行いシングレットが風車のように配置した構造を明らかにした.