著者
石田 芳也 安部 裕介 柳内 充 野澤 はやぶさ 岸部 幹 高原 幹 原渕 保明
雑誌
耳鼻咽喉科免疫アレルギー (ISSN:09130691)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.82-83, 2002-06-30

著作権は学会に属す出版社版健常成人3名についてP6蛋白及びオーバーラッピングペプチドに対するリンパ球増殖反応を行った.増殖反応の評価は,stimulation indexを用いて,2以上の場合を反応陽性とした.3例ともP6とPHAについては明らかな強い反応を認め,ネガティブコントロールのyellow feverのペプチドでは認めなかった.オーバーラッピングペプチドに対しては1〜4番,9〜11番,13番のペプチドに対して反応を認めた.ヒトP6蛋白のエピトープ部位は,少なくともN末端側に2ヶ所,中間に1ヶ所,C末端側に1ヶ所存在することが推測された
著者
岸部 幹 吉野 和美 和田 哲治 金井 直樹 原渕 保明
出版者
The Society of Practical Otolaryngology
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.99, no.9, pp.795-800, 2006-09-01
被引用文献数
2

著者版17歳男、前胸部痛、呼吸困難感を主訴とした。40〜60本/日の喫煙習慣があった。身長166cm、BMI 17.4であり、右側頸部に握雪感を伴う皮下気腫を認めた。胸部単純X線にて右鎖骨上窩の皮下気腫像を、頸・胸部CTにて右咽頭外側面〜胸鎖乳突筋裏面〜気管分岐部に気腫像を認めた。予防的にセフォペラゾンナトリウム:スルパクタムナトリウム合剤を開始したところ、前頸部から胸部の痛みは発症後2日で消失し、皮下気腫像は発症後6日目に消失した。食道造影、気管支ファイバーで異常はなく、特発性縦隔気腫と診断した。退院後43日目、誘引なく左頸部疼痛と呼吸困難感を認め、咳が多かった。CTにて左頸動脈間隙から胸鎖乳突筋裏面、鎖骨上窩、胸骨裏面、気管分岐部周囲、腹部大動脈周囲に気腫を認めた。後頸部から硬膜外ブピバカイン持続注入を開始したところ、翌日には疼痛、咳が消失した。また、セフォペラゾンナトリウム:スルパクタムナトリウムを7日間点滴した。気腫は消失し、禁煙を勧めて退院となった。以後、再発は認めなかった。