著者
植竹 智 原 秀明 平木 貴宏 岩崎 達郎 笠松 良崇 北尾 真司 小林 康浩 小無 健司 増田 孝彦 増田 亮 宮本 祐樹 岡井 晃一 大久保 翔 尾崎 亮太 笹尾 登 佐藤 帯子 T. Schumm 瀬戸 誠 重河 優大 S. Stellmer 鈴木 健太 渡部 信 山口 敦史 安田 勇輝 依田 芳卓 吉見 彰洋 吉村 浩司 吉村 太彦
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集 72.1 (ISSN:21890803)
巻号頁・発行日
pp.789, 2017 (Released:2018-04-19)

229トリウムには,原子核としては異常に低い数eVの励起準位が存在することが知られている.この原子核遷移は電子に遮蔽されているため外乱の影響を受けにくく,レーザーにより直接励起できる可能性がある.そのため新世代高精度周波数標準としての応用を目指した研究が世界各国で進められている. しかしながら,先行研究で明らかになった遷移エネルギーは7.8±0.5eV (159±10nm) と不定性が大きいため,より精密な決定が急務である.我々はSPring-8の高輝度放射光X線による核共鳴散乱を用いた新しい手法により,原子核遷移周波数を精密に決定することを目指している.これまでにX線の高時間分解能検出器開発,高密度229トリウム標的開発などを進めてきた.講演では実験の現状について詳細を報告する.
著者
吉見 彰洋 旭 耕一郎 内田 誠 内田 誠
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

素粒子の崩壊において発見され、宇宙の物質・反物質非対称性の原因と考えられているCP対称性非保存の起源は現代物理学の未解明の謎である。このCP対称性を破る永久電気双極子モーメント(EDM)の探索に向け、希ガス元素129Xeの核スピン歳差周波数を超精密に測定する開発研究を行った。様々な変動要因の研究及び高感度磁力計の開発を行い、低周波核スピンメーザーの周波数安定度を向上させ、5×10-28ecmのEDM感度(45,000秒測定、電場強度E=10kV/cmを仮定)を達成した。