著者
片岡 佳美 吹野 卓
出版者
島根大学法文学部山陰研究センター
雑誌
山陰研究 (ISSN:1883468X)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.37-46, 2015-12-31

本稿では,原発問題について,とくに原発立地地域の人びとの意識を探ることを目的に,2015年2月~ 3月,島根原発5km圏内にある島根県松江市鹿島町・島根町(原発自体は鹿島町に立地する)の20歳以上の住民に対し行なった質問紙調査の分析結果を示す。この調査と同時期に同じ質問紙を用い,それらの2町以外の松江市の20歳以上の住民を対象にした調査も実施しているため,比較分析を通して,原発周辺に暮らす人びとの意識をより鮮明に描き出す。結果,かれらの原発に対する態度については,自分や身内が原発による利益を得ているという認知が決定的な影響力をもっていることが分かった。ただし,その状況を必ずしも積極的に受け入れているわけでもないことも示された。原発問題に関して原発周辺住民の切実さが,あらためて明らかになった。
著者
吹野 卓 江口 貴康 片岡 佳美 福井 栄二郎
出版者
島根大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

本研究は、過疎集落において「聞き書き文集」を発行し、それが住民間の「共感形成」に及ぼす効果を検討する実験的な研究である。文集のような日常的対話とは異なる新たな媒体が一定の効果を持つこと、および過疎化・高齢化が進行している集落では「家」の垣根を越えた援助行動が必要となっており、そのために住民相互の「共感」がもつ意味が大きいことが判った。またこの手法は地方自治体の新人研修に応用された。