- 著者
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清水 渉
唐川 真二
永田 健二
向井 順子
本藤 達也
渡辺 光政
重本 英司
山形 東吾
土岡 由紀子
松浦 秀夫
梶山 梧朗
- 出版者
- The Japanese Society of Electrocardiology
- 雑誌
- 心電図 (ISSN:02851660)
- 巻号頁・発行日
- vol.12, no.4, pp.455-461, 1992
A型顕性WPW症候群に合併したリエントリー性心房頻拍 (AT) で, 頻拍中および頻拍時に行った右房ペーシング中にdouble potential (DP) が記録された症例を経験した, 症例は頻拍発作を主訴とした42歳女性で, 電気生理学的検査により洞調律時とほぼ同じQRS波形の頻拍はAT (CL 490mseG) によるものと診断した.洞調律時の心房マッピングでは, 高位右房側壁 (HRAlat) で心房波の持続時間の延長を認めた.ATはHRAlatからの早期刺激法で誘発, 停止が可能であり, 早期刺激間隔とAT誘発時のエコー間隔との関係は逆相関であった.AT中の心房マツピングでは, 高中位右房側壁の興奮が最早期で, 中位右房側壁にDPを認めた.DPはAT時にHFAlatから行ったペーシング中 (entrainment, CL 470, 450msec) にも記録されたが, 洞調律時および洞調律時の心房ペーシング中には記録されず, 機能性のDPと考えられた.