著者
今野 海航 園田 潤 金澤 靖 佐藤 源之
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J98-C, no.5, pp.87-95, 2015-05-01

FDTD (Finite-Difference Time-Domain)法を用いた実環境における電波環境解析を実現するために,撮影した対象環境中の物体までの距離情報が直接得られる深度センサと,三次元点群処理のライブラリであるPCL (Point Cloud Library)による三次元復元技術を応用した実環境FDTD数値モデル構築システムを開発する.本システムは,(1)深度センサで測定された距離情報からPCLにより深度センサを基準にした相対座標を取得し,(2)得られた相対座標と対象環境中の基準平面から深度センサの傾き角を算出することで対象環境中の水平垂直面を基準にした絶対座標を計算し,(3)ポイントクラウドデータが存在する三次元セル上に電気定数を与えることでFDTD数値モデルを構築するものである.本論文では,実際に室内二つの対象環境でFDTD数値モデルを構築し,三次元座標の精度や処理時間を評価している.
著者
小関 勇気 園田 潤 昆 太一 佐藤 源之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.131, pp.37-42, 2011-07-07
参考文献数
26
被引用文献数
7

地中レーダGPRの順・逆問題シミュレーションには,FDTD (Finite-Difference Time-Domain)法が広く用いられるが,計算時間が増大する問題がある.計算時間の問題が解決できれば,シミュレーションによるリアルタイム地中構造推定などが可能になり,GPRの精度向上が期待できる.近年のGPU (Graphics Processing Unit)の高性能化に伴い,GPUによるFDTD法の高速化の研究が行われている.GPUを用いることでCPUに対し数十倍高速に計算できるとの報告もあり,GPRシミュレーションの高速化にも有効な手法であると考えられる.そこで本論文では,GPU実装によりFDTD法によるGPRシミュレーションの高速化を検討する.本論文では,FDTD法のGPU実装における共有メモリやキャッシュの効果と,Mur一次吸収境界条件付きFDTD法のGPU実装における高速化について議論し,二次元および三次元GPRシミュレーションのGPU実装による高速化について示している.
著者
小関 勇気 園田 潤 金澤 靖 佐藤 源之
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J96-C, no.6, pp.151-155, 2013-06-01

これまで,室内モデル等によるFDTD解析が行われているが,解析結果の現実的かつ三次元可視化の高速化に課題があった.本論文では,SfMシステムにより構築した実環境モデルと,データ転送量を削減したマルチGPUによるFDTD法を組み合わせ,実環境下における三次元ポインティングベクトル分布の高速可視化を実現する.
著者
及川 貴瑛 園田 潤 佐藤 源之 本間 規泰 池川 豊年
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌A(基礎・材料・共通部門誌) (ISSN:03854205)
巻号頁・発行日
vol.132, no.1, pp.44-50, 2012-01-01 (Released:2012-01-01)
参考文献数
13
被引用文献数
3 8

Analysis of lightning electromagnetic field using the FDTD method have been studied in recent year. However, large-scale three-dimensional analysis on real environment have not been considered, because the FDTD method has huge computational cost on large-scale analysis. So we have proposed a three-dimensional moving window FDTD (MW-FDTD) method with parallel computation. Our method use few computational cost than the conventional FDTD method and the original MW-FDTD method. In this paper, we have studied about computation performance of MW-FDTD parallel computation and large-scale three-dimensional analysis of lightning electromagnetic field on a real terrain model using our MW-FDTD with parallel computation.
著者
佐藤 源之 渡邉 学 横田 裕也 ANDREY Klokov ZHAO Weijun 園田 潤 高橋 一徳 MAHFOOZ Abdel-Motaleb Hafez Salem 城戸 隆 園田 潤 ZHAO Weijun
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2006

強い不均質性媒質中の埋設物検知のためのレーダ信号処理技術について研究を行った。これを利用して人道的地雷除去を目的とした地中レーダ装置ALISを開発し、カンボジアの実地雷原での実証試験において70個以上の地雷検知に成功した。本試験は本研究終了後も継続中である。更に次世代の小型レーダ技術としてバイスタティック型レーダによる埋設物検知を行った。またレーダポーラリメトリ技術をボアホールレーダ、GB-SAR、航空機・衛星搭載SARなどのレーダに対して、特に防災・減災への発展的応用を行った。