著者
嶌田 敏行 小湊 卓夫 浅野 茂 大野 賢一 佐藤 仁 関 隆宏 土橋 慶章 淺野 昭人 小林 裕美 末次 剛健志 難波 輝吉 藤井 都百 藤原 宏司 藤原 将人 本田 寛輔
出版者
茨城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

大学の諸課題の数量的・客観的把握を促すIRマインドの形成を目指した評価・IR人材の能力定義、教材の開発、教育プログラムの開発および体系化を行った。そのために単に研究・開発を行うだけでなく、様々な研修会や勉強会を開催し、全国の評価・IR担当者の知見を採り入れた。そのような成果を活かして、評価・IR業務のデータの収集、分析、活用に関するガイドラインも作成し、評価現場やIR現場で活用いただいている。加えて、合計14冊(合計940ページ)の報告書を作成した。この報告書は自習用教材としての活用も意識した構成とし、すべてwebページを作成し公表している。
著者
土橋 慶章
出版者
神戸大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2010

大学の社会的責任に関する取り組み状況を調査のうえ、先進事例として以下2大学の詳細調査を行った。同志社大学(学校法人同志社)は社会的責任の視点を重視した法人全体の事業報告書を作成・発行している。理事会直轄で4課長が実務担当として作成・取り毒とめに当たる。当初はアニュアルレポートに社会的責任の視点を取り入れた形で、2006年度版からは社会的責任報告を明示し、各種取り組みや財務の概要を掲載しており、近年企業において見受けられるようになってきた、財務情報・非財務情報を総合的に報告する統合レポートのような形である。重要視するステイクホルダーとして、学生・保護者、政府・行政(納税者である国民)、寄付者を挙げ、実績だけでなく将来の事業計画やネガティブ情報の掲載、詳細なデータ集の別冊添付、迅速な発行・ウェブサイトへの掲載など、ステイクホルダーの望むものを強く意識した作りがなされている。麗澤大学(学校法人廣池学園)は2010年に発効されたISO26000(社会的責任規格)の活用をいち早く決定し、対外的に宣言した。CSR研究の第一人者で現在学部長を務める教員の提案を機に、賛同する職員が参画し、理事長・学長のコミットメントのもと、推進委員会も発足し、法人全体にわたる取り組みになっている。7中核主題(組織統治、人権、労働慣行、環境、事業慣行、消費者課題、コミュニティ参画・開発)と5活動分野のマトリクス表で課題を整理のうえ、13に区分したステイクホルダーとの対話を踏まえつつ、重要事項を特定している。事項ごとに担当を決め、進捗管理を行うためのフォーマットも完成しつつあり、今後の経過が大いに期待される。大学の社会的責任に関する取り組みは初期段階にあり、上記について「大学の社会的責任に関するグッドプラクティス」としてまとめたことは、今後、大学の社会的責任に関して取り組もうとする者にとって参考となろう。