著者
安達 由洋 小林 卓 中島 祐一 土田 賢省 夜久 竹夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション
巻号頁・発行日
vol.98, no.442, pp.49-56, 1998-12-04

グラフ文法はパターン認識に関する研究を起源とし、その後VLSIレイアウト, ソフトウェア工学, その他様々な分野で幅広く応用されている。このような研究において, 多くのグラフ文法が提案されているが, 利用されているグラフ文法の多くは文脈自由グラフ文法であり, 文脈依存グラフ文法を利用しているものはあまり多くない.本研究では, Rozenberg[1]によるedNCEグラフ文法を拡張してedNCE文脈依存グラフ文法を定義する.さらに, edNCE文脈依存グラフ文法の部分集合となるdNCE文脈依存グラフを定義する.次に, この文脈依存グラフ文法の応用したブロック線図文法について述べる.最後に, この文脈依存グラフ文法に基づいた構文解析アルゴリズムについて説明する.
著者
網代 孝 土田 賢省
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.318, pp.15-20, 2003-09-19
参考文献数
7

ビジュアルプログラミング(VP)はテキストプログラミングに比べて習得や保守が容易なため,ソフトウェア開発効率の向上に結びつく重要な技術として注目されている.近年, GUIが一般的になり,図形やアイコンによってプログラムを記述するVPの研究が盛んに行われ,様々なVPが提案され,その処理系も数多く開発されている.このような中で,我々は,今後益々開発効率の向上に対する需要が高まると予想されるマルチメディア関連のソフト開発を指向したVPL A-BITSを提案し,開発した. A-BITSの特徴は,全てのデータをビットとして扱うこと,およびプログラムの部品化機構を持つことである.本論文では,我々が提案・開発したVPLであるA-BITSについて紹介する.さらに,その評価実験についても述べる.
著者
庄 熇亮 加藤 千恵子 土田 賢省
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.34, no.133, pp.2-7, 2014 (Released:2015-04-01)
参考文献数
5
被引用文献数
1

本研究では、大量で複雑な心理データを見やすくすることを目的とする。これまで、Webカウンセリングシステムの構築を行ってきている.その中でカウンセラーの支援として,カウンセリング履歴データを分かりやすく提示することが有用な支援機能となりうると判断した.また,個人のパーソナリティに関する情報もカウンセリングに役立つ情報であり,各種性格検査の結果を提示することも有用な支援機能と考えられる.しかし,これらのデータを単に数字の羅列のような形式で提示しただけでは,クライアントの特徴・状況を即座にカウンセラーが抽出することは非常に困難である.そこで,このような心理データを3Dグラフで可視化する手法を提案した.3Dグラフ表示はProcessingプロジェクトを用いて螺旋形状の表示を実現している.本3D螺旋表示をWebカウンセリング時の相談内容に関するデータ,各種性格検査(GHQ28,S−H式レジリエンス,内田クレペリン検査)のデータを応用した.
著者
住田 智雄 土田賢省 伊東克能
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.544-554, 2008-02-15

本稿では,高能率大容量ファイル転送方式NBT on XCAST とその視覚化手法を提案する.著者らのNBT on XCAST は,蓄積型大容量ファイルを効率的に配信し,サーバにおけるファイル転送処理の軽減とネットワークの帯域消費量の最小化を目的としている.しかしながら,ただ単に,NBT on XCAST を採用するだけでは,サーバや各ルータの個別の動作状況は別にして,全体の状況は把握しにくい.このことから著者らは,さらにこのプロトコルの視覚化手法を開発し,従来は把握しにくかった全体像,特にデータの流れやサーバ,ルータ,各クライアントの動作状況を把握することを目指す.著者らの提案する視覚化方法においては,クライアントやルータを頂点,通信媒体を辺,帯域幅を辺の重みとするグラフを用いて表現する.また,本稿では,提案する視覚化手法によりどのように効率化されるかについても考察する.We propose a method to visualize the non-ordered block transfer on XCAST (NBT on XCAST) protocol. This protocol efficiently transfers large-capacity files by reducing file transfer processing in the server and minimizing the bandwidth consumption in the network. However, it merely uses the individual operation status of the server and each router, but the status of the whole system is difficult to understand. We developed our visualization method to understand the operation status of the whole structure, especially the data flow, server, router, and each client. In this visualization method, vertices, edges, and weight of edges represent clients and routers, communication lines, and bandwidths, respectively. Moreover, we investigated how to make the protocol more efficient using this method.