- 著者
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西松 顯
楠本 真二
井上 克郎
- 出版者
- 電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス
- 巻号頁・発行日
- vol.98, no.85, pp.17-24, 1998-05-28
- 被引用文献数
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これまでに我々はプログラムスライスがフォールト位置特定に有効であるかを実験的に評価した.しかし, この評価実験では, 被験者数が6人と少ないために, スライスの有効性が十分に確認できなかった.そこで, 本研究では, これまでの評価実験の問題点である被験者の数を増やし, プログラムスライスがフォールト位置特定に有効であるかどうかを実験的に評価することを目的とする.具体的には, 被験者34人をグループG1とG2に分け, G1に含まれる被験者には, スライス情報を含まないプログラムリストのフォールト位置, G2に含まれる被験者には, スライス情報を含むプログラムリストのフォールト位置を特定してもらい, それに要した時間についてG1, G2間で比較を行なった.実験の結果, スライス情報を含むプログラムリストのフォールト位置特定を行なった方が, スライス情報を含まないプログラムリストのフォールト位置特定を行なった場合より効率よくフォールト位置特定が行なえる事が確認できた.This paper aims to evaluate the usefulness of program slicing on fault localization process. In the experiments, we prepare six kinds of program(P1∿P6) that included only one fault and thirty-four subjects. The subjects are divided into two groups: G1 and G2. Next, the subjects in G1 specify any fault in six programs successively, using the slicing technique and one in G2 specify any fault in six programs successively, using the slicing technique. Finally we compare the time for fault localization between G1 and G2. The results of the experiment show that program slicing technique is effective on fault localization process.