著者
坂本 和子
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.153, 2008

本研究ではデザインの効力を2つの視点から明らかにする。一つは製品デザインに落とし込まれた和テイストがどのようなイメージで規定され、態度や購入意向にどう影響するのかということ。そしてもう一つはそこに異文化コミュニケーションが反映されているのかということである。ここでとりあげる和テイストとは日本の独自性を感じられるイメージ、風合いと解釈し、テイストの具現化したものを色やデザインとして捉えることとする。調査においては現地の学生ではなく国内に在住する留学生と日本人学生を比較することで、異文化適応による原産国テイスト(和テイスト)への評価とデザインの嗜好や購入意向に及ぼす影響、つまり日本人学生との同化傾向がみられるのではないかという仮定により、調査分析を行った。特筆すべきことは留学生と日本人学生が、携帯電話のデザインへの嗜好性や購入意向も同じ傾向であったにもかかわらず、和テイストを感じさせる製品が全く異なっていたことである。
著者
河原林 桂一郎 山下 幹生 藤戸 幹雄 坂本 和子 木谷 庸二 小山 登 森永 泰史
出版者
静岡文化芸術大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

企業や文献調査によりハード・ソフト・サービス融合型デザイン開発の成功3類型を抽出することによって戦略的デザインマネジメントとしてのユーザーインヴォルブメント型デザイン開発の有効性を確認すると同時に企業内デザイン部門の活動の定量化による指標分析を行い統合型デザインマネジメントとコラボレーション型のデザインマネジメントの手法に集約し、戦略的デザインマネジメント手法の論理化を行った。
著者
佐藤 哲也 坂本 和子 森本 一成 浦川 宏 大谷 芳夫 松本 裕司 梶原 莞爾 石田 泰一郎
出版者
京都工芸繊維大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

本研究では,人間の視感覚によって感じる印象・感情,また,質感がどのようなものであるかを数量的に解析し,消費購買活動にどの程度寄与しているのか考察した.印象と質感ついては,人間の視感覚の本質的な部分の研究を行うとともに,計測手法や統計手法を用いることで,色彩,光沢感などの客観評価の可能性を見出し,生活者が受ける印象については,モノや生活空間から受ける印象の数量的な解析を行い,その特徴を見出した.たとえば,衣服の見た目の風合いは,衣服を見る角度によって変化し,変角分光光度計で計測される反射率や明度によって捉えられることを見出した.また,実際の消費購買活動の研究では,視感覚の消費購買活動への影響について実験・調査を行い,視感覚から得られる情報が消費購買活動に影響を与えていることを見出した.