著者
中山 順 西村 睦夫 森本 一成
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.46-49, 2007
参考文献数
3
被引用文献数
1

本研究はユニバーサルデザインの視点で、高齢者に配慮してできるだけ多くの人が使いやすい麻雀用具の開発を目的とする。そのために筆者らの提案する要素マトリックス手法を用いてデザイン開発を行った。この要素マトリックスは、身体的カテゴリーと高齢者配慮要素の2軸を配置している。これを用いると問題分析から設計に至るまでに一貫性を持って設計できる。身体面の高齢者配慮要素には「軽負担性」「単純・明瞭性」「連続性」「融通性」「安全性」の5要素、心理面では「親和」「達成性(ステータス性)」の2要素がある。この要素マトリックスを用いて麻雀ゲームに係わる行為について、問題抽出と分析を行い、個別の開発コンセプトを検討し、具体化し、評価を行った。その結果、要素マトリックス手法を用いたことにより、高齢者に配慮した新しいモノづくりにつながり、本手法の有用性を確認できた。
著者
西村 武 森本 一成
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.39, no.8, pp.726-730, 1985-08-20
被引用文献数
5

VDU作業による視覚疲労はCFF(臨界融合周波数)や眼の焦点調節機能の測定値から推定される場合が多い.CFF測定値のばらつきの程度は測定方法の違いにより異なると思われる.ここではCFFの測定方法および測定条件に関して, 疲労の検出力や測定の精度の面から検討した.検出力および精度については, それぞれ測定値の変動率の大きさおよび分散の大きさが調べられた.測定方法としては調節法, 極限法および恒常法について, 測定条件としては検査光光源の輝度(120cd/m^2と530cd/m^2), 視角(1°と2.5°)および色(緑, 黄および赤)について比較検討した.その結果, CFFの測定方法としては極限法が一番精度が高いこと, CFFの検査光光源の輝度は500cd/m^2付近の方が120cd/m^2よりも疲労の検出力は強い傾向があり, 視角は1°の方が2.5°より測定の精度が良いことがわかった.また検査光光源の色を限定することはできなかった.
著者
辻 愛里 桑原 教彰 森本 一成
出版者
ヒューマンインタフェース学会
雑誌
ヒューマンインタフェース学会論文誌 (ISSN:13447262)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.97-102, 2014-05-25 (Released:2019-07-01)
参考文献数
10

Elderly people are likely to need to urinate more often than in their youth, and thus may encounter the difficult situation of searching for a restroom at inopportune moments. We are researching and developing a system that will allow elderly people who need to urinate frequently to time their trips to the bathroom to accommodate the schedules of their outings. Our proposed system calculates the intervals between urinations based upon the person's schedule and hydration levels, and recommends using the restroom well before the person feels the urge to urinate. In order to implement the system, we have devised a physiological formula for estimation a person's hydration levels through non-invasive means. Based on this estimate, we can then calculate the time between bathroom breaks. In this paper, we describe our system and show experimental results for these calculations.
著者
西村 武 森本 一成
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.203-210, 1986-08-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
32
被引用文献数
10 6

CFFの測定方法と条件をCFFの測定値の変動率の大きさと測定の精度から検討した. CFFの測定方法としては調整法, 極限法および恒常法について, 測定条件としては検査光光源の輝度, 大きさ (視角), 色および単眼・両眼CFFについて比較検討した. その結果, CFFの測定方法としては極限法がいちばん精度が高いこと, 検査光光源の輝度は120cd/m2よりも500cd/m2付近のほうが変動率が大きいこと, 光源の大きさは視角1°のほうが視角2.5°より精度が高く, 視角0.5°より変動率が大きいこと, 光源の色は緑, 赤, 黄のいずれでも, また, 単眼CFFと両眼CFFのどちらでも変動率の大きさや精度に顕著な差はないことなどが明らかとなった.
著者
森本 一成
出版者
日本薬学図書館協議会
雑誌
薬学図書館 (ISSN:03862062)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.99-106, 1998-04-30 (Released:2011-09-21)
参考文献数
13
被引用文献数
1
著者
杉原 太郎 森本 一成 河村 知典 島田 雅之 黒川 隆夫
出版者
日本感性工学会
雑誌
感性工学研究論文集 (ISSN:13461958)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.127-134, 2005-05-31 (Released:2010-06-28)
参考文献数
23
被引用文献数
1 7 3

We aim to select several pairs of kansei words for use in a kansei-based music retrieval system. In order to evaluate kansei for music, we collected 530 kansei words from music magazines and a related work. Forty pairs of kansei words were selected out of them according to the results of 2 questionnaires. Using the those pairs, we conducted an evaluation test in which 76 subjects listened to 12 pieces of instrumental music through stereo speakers, and they rated the degree of their impression on each piece based on the 7-level semantic differential method. Factor analysis revealed that the psychological space of impressions was composed of 8 factors: There were uplift, mosso and so on. Next, we conducted simulation of retrieving. It was shown that many subjects often used 8 pair of kansei words for system input. Finally, we selected 19 pairs of kansei words, which were important to build a kansei-based music retrieval system
著者
橋本 雅行 譚 玉昆 森本 一成 黒川 隆夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HC, ヒューマンコミュニケーション
巻号頁・発行日
vol.94, no.89, pp.39-44, 1994-06-16
被引用文献数
4 1

対面感は実際に相手と面と向かっているという感覚であり,対面コミュニケーションと同様にテレコミュニケーションで自然な対話を行うのに重要である.この感覚は声の大きさや当事者間の距離,アイ・コンタクトの在存など多くの要素によって引き起こされる.本論文では,対面状況,ビデオ状況で生じる距離感について実験的に調べた結果を報告する.実験変数は被験者位置,画面サイズ,画面上の人物サイズである.被験者に実際の人物または画面に映った人物と自分との距離を答えさせたもので,ビデオ・コミュニケーションの場合は,画面の表示条件によって距離感が変化すことがわかった.また,距離感は対面感ないし臨場感を構成する要素の1つであることも判明した.
著者
佐藤 哲也 坂本 和子 森本 一成 浦川 宏 大谷 芳夫 松本 裕司 梶原 莞爾 石田 泰一郎
出版者
京都工芸繊維大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

本研究では,人間の視感覚によって感じる印象・感情,また,質感がどのようなものであるかを数量的に解析し,消費購買活動にどの程度寄与しているのか考察した.印象と質感ついては,人間の視感覚の本質的な部分の研究を行うとともに,計測手法や統計手法を用いることで,色彩,光沢感などの客観評価の可能性を見出し,生活者が受ける印象については,モノや生活空間から受ける印象の数量的な解析を行い,その特徴を見出した.たとえば,衣服の見た目の風合いは,衣服を見る角度によって変化し,変角分光光度計で計測される反射率や明度によって捉えられることを見出した.また,実際の消費購買活動の研究では,視感覚の消費購買活動への影響について実験・調査を行い,視感覚から得られる情報が消費購買活動に影響を与えていることを見出した.
著者
高橋 小百合 木村 勉 神田 和幸 森本 一成
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.58, pp.25-28, 2011-05-13

本研究では,携帯情報端末使用して,手軽に情報保障が得られるシステムを構築した.例えば博物館などでは,展示物解説は書記日本語や音声によるものが中心である.聴覚障がい者にとっては,音声による解説は聞くことができない.また,多くの聴覚障がい者は,手話が第一言語であるので,書記日本語による解説も不十分である.これを解決するために,携帯情報端末の動画配信機能を用いた手話による情報保障システムを構築する.GPS機能を用いて携帯情報端末の現在位置情報を取得する.この情報をもとに現在位置周辺の展示物を画面上に表示させ,それらから選択することで展示物に対応する手話動画を再生する仕組みである.さらに本研究では,公共施設を用いて,評価実験を行った.
著者
森本 一成
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.125-127, 2008-02-05 (Released:2010-07-21)
参考文献数
18
被引用文献数
1