- 著者
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堀内 久弥
杉山 純一
- 出版者
- 公益社団法人 日本食品科学工学会
- 雑誌
- 日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
- 巻号頁・発行日
- vol.46, no.4, pp.242-249, 1999-04-15 (Released:2009-05-26)
- 参考文献数
- 11
- 被引用文献数
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米飯粒間の粘着性と空隙との関係を検討するために,空隙の観察が容易な二次元粒状体モデルとして,硬い材質のポリエチレン(PE),および柔らかい材質のシリコンゴム(SR),フォームラバー(FR)各円柱集積体に対する2軸圧縮曲線と空隙量の変化を測定した.一定の側方荷重で支持した10×10cmの樹脂製の枠に,直径0.5および0.7cmの円柱を約350本を積み上げて上方から十分に遅い一定速度で圧縮した.同時に枠の後方からの光で円柱間の空隙を観察し,画像解析装置で経時的に空隙比を求めた.PEの最密充填集積体はV字形のずり割れ破壊面が表れた.ポリプロピレンストロー(PPS)で適宜,空隙を増した場合は,ストローが空隙を吸収しPE最密充填時の約2倍のひずみで破坏した.SRはPEの場合のような明確なV字形破坏は見られなかった.SRにストローを挿入した時にはPE+PPSの圧縮一変形曲線を拡大したような挙動が表れた.炊飯粒よりなお硬いと考えられるFRは集積体中央部が圧縮されて両側に空隙層が表れた.モール・クーロンの応力円の解析により供試材料の強度定数,摩擦角φと粘着性cを求めた.いずれの材料も集積体の間隙量が増えれば摩擦係数が低下することを示し,この論旨は米飯にも適用されると考えた.