著者
及川 健一郎 堀田 政二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.38, no.32, pp.39-40, 2014-08-12

Facebookの話題にしている人(以下,話題指数)の数という数値を用いて,企業の株価の増減を予測する.話題指数とは,Facebookの個人ページに対して,他ユーザが行ったアクションの直近一週間の総和のことである.予測は,AdaBoostを用いて,9社について行った.話題指数の期間を変動させて学習を行ない,翌日の株価の増減を予測したところ,平均で58.8%という正答率を得た.また,他の企業の学習データも用いて学習させて予測を行ったところ,平均で67.7%という正答率を得た.
著者
堀田 政二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.34, no.54, pp.13-20, 2010-12-09

パターン認識の一技法である部分空間識別器(CLAFICや複合類似度を含む)は, 特徴選択, 次元削減, 識別を統一的に実現できる優れた手法であり, 現在もその改良や拡張が行われているが, 統計的な側面からの解析や拡張といった話は多くない.これは部分空間識別器とパターン認識の理想形であるベイズ決定則との関係がはっきりとは理解されていなかったことと, 部分空間を求める際の自己相関行列(分散共分散行列ではない)の性質が明瞭となっていなかったためと考えられる.最近, 筆者はこれらについての知見を得ることができ, それに伴ってベイズ決定則の拡張である複合決定問題に対応する複合部分空間識別器と呼ばれる手法を導いた.これは, 複数の未知標本が与えられたり, 複数の特徴量を用いた認識を行うための部分空間識別器であり, 統計的な側面から見て従来の部分空間識別器の自然な拡張となっている.本講演では, この手法のメディア工学とバイオメトリクスへの応用に関して, 幾つかの実験例を示しながら自由に議論することを目的とする.
著者
佐藤 貴明 澤野 弘明 鈴木 裕利 堀田 政二
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.625-626, 2016-03-10

本稿ではスピード線など漫画的表現を用いることで原作を尊重した映像の作成手法を提案する.本稿ではスピード線を用いて漫画内のイラストが運動する映像と,煙の立つ映像の作成手法について示す.運動の表現には,確率的ハフ変換を用いて検出された直線の中からスピード線を選択し,そのスピード線の長さ,角度,移動速度と方向を決定し映像を作成する.煙の立つ表現には,煙に対しポリゴンメッシュを利用し,ポリゴンメッシュの各頂点を無作為に移動させて変形した映像に,煙部分を透化したイラストを重ねることで煙の立つ映像を作成する.本稿ではこれら映像作成手法を用いて漫画を映像化し,結果映像について有用性を考察する.
著者
堀田 政二 浦浜 喜一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア = The journal of the Institute of Image Information and Television Engineers (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.53, no.12, pp.1750-1755, 1999-12-20
参考文献数
14
被引用文献数
3 1

Fuzzy clustering has been developed as an effective way of searching for a video by using a query or by browsing a video database. Each video in the database is segmented into shots by fuzzy clustering on the basis of the coarse color composition of frames. The type of shot boundaries, i.e., whether the change is discontinuous (called a cut boundary) or continuous (such as fade and wipe), can be detected by variation in the membership values at the boundary.Every video is summarized by a set of representative images of its shots. Fuzzy clustering is also used for searching for a target video by browsing a video database. In this search, representative images of shots are displayed and one of them is selected if it is the target video. The display region is narrowed successively by tracing hierarchical fuzzy clusters of shots. Additionally, the color correlogram of a video retrieved by querying shot images is shown to be superior to that retrieved according to a histogram.
著者
堀田 政二
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本課題では,あるサンプル集合(陽サンプル)と,その原点対象となる鏡像サンプル(陰サンプル)を一つのガウス分布で表現する分布を提案し,これらから導かれる統計的パターン認識手法を開発し,これまで発見的に拡張されてきた相互部分空間法や複数サンプルの同時クラス分類を効率的に行う手法を統計的に導くことを可能とした.これらの手法を画像認識,音声認識,動画像認識などの大規模データに適用して,その有効性を確認した.
著者
安藤 政志 堀田 政二 渋谷 久恵 前田 俊二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.467, pp.127-130, 2011-03-03
被引用文献数
1

本稿では,尤度ヒストゲラムと呼ばれる複数のセンサごとに求めた尤度を累積したヒストゲラムを特徴量とする記述子を提案し,これを用いてその日が正常に稼働した日(正常日)であるか,あるいは異常を起こした日(異常日)であるのかをSupport Vector Machine (SVM)でクラス分類する方法を提案する.このヒストグラムを求めるために,まずガウス関数を用いてセンサごと・時刻ごとのモデルを構築する.次に,各時刻でモデルごと(センサごと)に尤度を計算し,それらの累積値を投票数にもつヒストグラムを作成する.さらに,ヒストグラムを時間階層化(ピラミッド化)することで,異常検知の精度改善を試みる.これらの記述子を用いることで,one classの分類器以外の分類器による正常日,異常日の分類が可能となる.実際に稼働している精密機器のセンサデータを用いた実験により,提案手法の有効性を管理図と比較しながら検証する.
著者
堀田 政二 井上 光平 浦浜 喜一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.702, pp.95-100, 2001-03-16
被引用文献数
1

画像検索を高速化するためのフィルタリング法として,特徴ベクトルの次元削減に基づく距離の不等式とクラスタリングに基づく三角不等式とを利用する手法を提案する.画像の非類似度をカラーヒストグラム間の2次形式距離で測り,それに基づいてクラスタリングと類似検索を行う.まずデータベース画像をk平均法でクラスタリングする.このとき特徴ベクトルの次元削減に基づくフィルタリングによって計算時間を短縮する.クラスタリングによって得られる代表点を画像のkNN検索でのフィルタリングに利用する.このときにも特徴ベクトルの次元削減に基づくフィルタリングを組合せて用いる.実験により,次元削減によってクラスタリングが高速化されることと,クラスタリングと次元削減の両方に基づくフィルタリングを用いることにより,画像検索の時間が短縮されることを示す.
著者
堀田 政二 井上 光平 浦浜 喜一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.417, pp.9-14, 1999-11-10

重み付き隣接行列に基づいてグラフの点集合をファジークラスタに分割するグラフスペクトル法の1種を提案する.本方法では点集合から一つのファジークラスタを抽出する問題を固有値問題として定式化し,これを反復的に適用して逐次にクラスタを抽出していく.まず無向グラフについて,類似度行列に基づくクラスタ抽出法を適用し,それを有向グラフや2部無向グラフに拡張してウェブページのリンク構造の抽出やキーワードによる画像ブラウジング検索に応用する.また数量化3類を用いてクラスタの構造を視覚化する1種のグラフ描画法も提案する.