著者
塚原 直樹 Naoki TSUKAHARA ツカハラ ナオキ
出版者
総合研究大学院大学

カラスの鳴き声と言えば、「カー」ですよね。でもカラスの鳴き声をよく聞いてみてください。「アオア」「アッアッアッ」「ガー」など、実は色々な声を持ち、それらを使ってカラス達は発達したコミュニケーションを行っていると考えられています。今回は、カラスがどんな鳴き声を持っているか、色々な鳴き声を出せる秘密、鳴き声を使ってカラスを追い払う方法など、私が行ってきたカラスの鳴き声に関する研究についてお話します。
著者
塚原 直樹
出版者
宇都宮大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究では、「カラスがディストレスコールのどの音響的特徴を忌避するか?」を明らかにする。動物の声帯模写を得意とする演芸家の協力を得た鳴き真似などにより、ディストレスコールの音響的特徴を変化させた音声を用意し、カラスに聞かせ、忌避行動が誘発された音声とそれ以外を比較することで、忌避行動の誘発に重要な音響的特徴を炙り出す。本研究は、知能が高いとされるカラスの認知能力や、音声コミュニケーションに関する種を超えた普遍性に迫り、動物心理、行動生態、行動進化に関わる学術的価値の高い発見につながることが期待できる。また、カラス被害を防ぐ方策の開発に繋がり、応用研究と直結する社会的意義の高い研究課題である。
著者
井本 桂右 塚原 直樹 永田 健 末田 航
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.75, no.10, pp.559-567, 2019

<p>カラスによる生活環境や農業,畜産業への被害は深刻な問題となっている。これらの被害を食い止めるためこれまでに多数の技術が検討されており,例えば,カラスの鳴き声をスピーカから再生することで,カラスの逃避行動を誘発する手法が提案されている。他方,カラスは発達した音声コミュニケーションを行うことが知られている。もし,状況に合わせた適切な鳴き返しを行う技術,つまり,カラスと双方向に対話する技術が開発できれば,より効果の高いカラス対策の実現が期待できる。そこで本稿では,カラスとの双方向対話のための一技術として,ゲート付き畳み込みリカレントニューラルネットワークを用いた鳴き声検出について検討する。</p>
著者
A. K. M. Humayun KOBER 青山 真人 塚原 直樹 杉田 昭栄
出版者
Japanese Soceity for Animal Behaviour and Management
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.97-103, 2011-09-25 (Released:2017-02-06)
参考文献数
26

トラック輸送およびその際に使用する運搬用ケージのタイプが、ニワトリ(Gallus domesticus)の副腎に及ぼす生理学的および生化学的影響について検討した。2010年12月から翌年2月の間、12羽の成オスニワトリを、C1、T1およびT2の3つの実験区に分けた。C1区においては、通常飼育に用いていたのと同じ金網ケージ(95×60×70cm)にニワトリを2羽入れ、輸送を施さなかった。T1区においては、前述した通常飼育用の金網ケージをトラックの荷台に積載し、2〜3羽を同時に30分間輸送した。T2区では現場でニワトリの輸送の際に用いている小型のプラスチックケージ(68×48×20cm)に3羽を入れ、30分間輸送した。輸送終了直後の血中コルチコステロン(CORT)濃度をラジオイムノアッセイで、副腎組織中のチロシン水酸化酵素(TH)およびリン酸化THの発現量をウエスタンブロット法で測定した。その結果、ケージのタイプに関わらず、輸送をした区(T1,T2区)はC1区と比較して血中CORT濃度が有意に高く(P<0.05)、輸送がニワトリにとってストレスとなることが示唆された。T2区の血中CORT濃度はT1のそれと比較して若干高かったが、T1とT2区の間に有意差はなかった。THの発現量に対するリン酸化THの発現量の割合は、3つの実験区いずれの間にも有意差はみられなかった。これらの結果より、30分間の輸送はニワトリにとってストレスとなるが、小型ケージに収納されて輸送されることは、少なくとも冷涼な気候下で30分間であればストレスとはならないことが示唆された。