著者
塩崎 亮 菊地 祐子 安藤 大輝
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.651-663, 2014-12-01 (Released:2014-12-01)
参考文献数
20

各国の国立図書館を中心に,複数データベースから集約したメタデータを第三者が利活用可能な形式で公開する「プラットフォーム」化の動きがある。本稿では,先行例である欧州のEuropeanaと,日本の「プラットフォーム」の1つといえる国立国会図書館サーチのメタデータ収録状況について比較考察を行った。結果,国立国会図書館サーチは,国際的にみても大規模なデジタル文化資源へのアクセス機会を提供しているが,メタデータ形式や連携方式の標準化は進んでいないことが明らかとなった。今後は,データのライセンスを整備のうえ,参加機関との持続的な関係を構築していくことが課題となる。
著者
塩崎 亮
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.15-24, 2003-03

「無料貸本屋論」の台頭に見られるように,昨今の公共図書館サービスは外部から批判の声を浴びつつある。今後は,それら批判の妥当性や原因を明らかとするためにも,外部環境を探る調査の重要性が増している。にもかかわらず,既存の公共図書館調査・研究は内部環境調整を目的としたものが大半を占めてきた。本論の目的は,文献レビューを介し,外部環境適応の視座を公共図書館調査・研究へ導入することの必要性について示すことにある。まず,レビューを進める上での枠組みとして,図書館調査・研究を視点の差異により4つに類型化する。次いで,日本図書館情報学会における学会発表テーマを各々4類型に当てはめていく作業を行う。結果,内部環境調整型テーマへの偏重傾向,外部環境適応の視点の相対的軽視,特に今現在問題とすべき代替業者を対象とした調査研究の欠落を立証した。
著者
塩崎 亮
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.2-14, 2021-05-01 (Released:2021-06-18)

ソーシャルメディアを歴史的記録して残すことは可能なのだろうか。本稿では,大学生と一般個人に対して,研究者,所属機関,国立国会図書館が公開ツイートをアーカイブするという架空のシナリオを複数提示し,その許容度を質問票で尋ねた集計結果について報告する。結果,シナリオ間,Twitter 利用経験の有無別,年代別で有意な差は確認できなかった。一方,一つ以上のシナリオを許容できないと回答したものが対象者の半数を超え,そのうち,プライバシーの観点から,あるいは特段の理由なく許容できないという反応が多数を占めた。
著者
大向 一輝 飯野 勝則 片岡 真 塩崎 亮 村上 遥
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.152-158, 2021-04-01 (Released:2021-04-01)

学術情報流通はその性質上,複数の機関による連携を必要とするため,これを支える情報システムは,相互運用性を高めるべく策定された技術標準を参照して開発されている。また学術情報流通に関する業務は多岐に渡ることから,包括的な単一の標準ではなく,役割や機能に応じて関連するコミュニティが主導する形でさまざまな標準が作られてきた。本稿では,図書館の業務・サービスに関連する技術標準を,書誌情報,相互貸借と貸出管理,検索とデータ連携,利用統計とユーザ認証に分類して概説する。
著者
佐藤 翔 安藤 大輝 川瀬 直人 北島 顕正 塩崎 亮 那珂 元 原田 隆史
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.244-261, 2015-11-01

本研究では国立国会図書館サーチのアクセスログに基づき,利用者の簡易検索,詳細検索,ファセット検索の利用状況を分析した。その目的は「シンプルなキーワードでざっくり検索してから,検索結果をさまざまな機能で絞り込む」というディスカバリサービスの想定利用スタイルと実態の合致状況の検証である。結果から,8割以上の利用者がまず簡易検索を用い,そのさらに約8割が1語による検索であること,簡易検索を行った利用者が検索結果を絞り込む場合,ファセット検索等の絞り込みのための機能を利用する場合が多いこと等を確認した。
著者
塩崎 亮 菊地 祐子 安藤 大輝
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.651-663, 2014

各国の国立図書館を中心に,複数データベースから集約したメタデータを第三者が利活用可能な形式で公開する「プラットフォーム」化の動きがある。本稿では,先行例である欧州のEuropeanaと,日本の「プラットフォーム」の1つといえる国立国会図書館サーチのメタデータ収録状況について比較考察を行った。結果,国立国会図書館サーチは,国際的にみても大規模なデジタル文化資源へのアクセス機会を提供しているが,メタデータ形式や連携方式の標準化は進んでいないことが明らかとなった。今後は,データのライセンスを整備のうえ,参加機関との持続的な関係を構築していくことが課題となる。
著者
塩崎 亮 菊地 祐子 安藤 大輝
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.651-663, 2014

各国の国立図書館を中心に,複数データベースから集約したメタデータを第三者が利活用可能な形式で公開する「プラットフォーム」化の動きがある。本稿では,先行例である欧州のEuropeanaと,日本の「プラットフォーム」の1つといえる国立国会図書館サーチのメタデータ収録状況について比較考察を行った。結果,国立国会図書館サーチは,国際的にみても大規模なデジタル文化資源へのアクセス機会を提供しているが,メタデータ形式や連携方式の標準化は進んでいないことが明らかとなった。今後は,データのライセンスを整備のうえ,参加機関との持続的な関係を構築していくことが課題となる。