著者
増山 英太郎 勝見 正彦
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.157-164, 1994-06-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
5
被引用文献数
1

桂枝雀は, 落語を聞いている者の心理的プロセスによって落ちを4分類した. この4分類の妥当性について検討, 考察することを目的として実験を行った. 桂米朝の語る8演目の落語のビデオを15名の大学生に見せ, 落ちのおかしさと印象に関する12個の質問項目に, 7段階で評定させた. 被験者全体の評定点を主成分分析した結果,“合わせ”,“なるほど”,“まとも”,“常識的”,“ドンデン返し”の5因子が得られ, このうち“まとも”を除いた4因子は各々, 桂枝雀の分類“合わせ”,“謎解き”,“へん”,“ドンデン”に対応するものであった. 次に各演目の主成分得点を求めプロットした図を考察してみると, その落ち分類各々に対応する主成分が高くなっている演目と, 必ずしもそうなっていない演目とがあった.
著者
寺内 文雄 大釜 敏正 増山 英太郎 久保 光徳 青木 弘行
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.7-12, 1995-07-31 (Released:2017-07-25)
参考文献数
2
被引用文献数
1

木目模様の方向の嗜好とその背景にある心理的要因を明確にするために,模様の方向の官能評価実験およびイメージの解析を行った。官能評価実験には(1)木目模様の複写,(2)木目模様を連想させる線模様,(3)山形模様の3種類の模様を用い,これらの方向の嗜好を一対比較法によって評価した。評価に寄与する心理的要因はカード間の評価の相関関係と,数量化理論III類によるイメージ構造の解析結果から検討を行った。その結果,木目模様では方向の嗜好が水平・垂直方向に偏り,なかでも上方向と右方向の評価が高いことが確認できた。また,数量化理論III類によって,模様イメージはI)緊張感,II)親近感,III)活動感の3要因で構成されることが明確となった。これらの結果を併せて検討したところ,模様イメージのI)緊張感とII)親近感が木目模様の方向の嗜好に影響を及ぼすことが示唆された。
著者
増山 英太郎 勝見 正彦
出版者
Japan Human Factors and Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.37-45, 1992-02-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

被験者に漫才, CM, 落語の5演目ずつをビデオでみせ, その印象を28対の形容詞対により評定させ, 結果を主成分分析法および重回帰分析法によって解析した. 主成分分析の結果, (1) 直感的↔論理的因子, (2) きらい↔好き因子, (3) 攻撃的↔平和的因子, (4) リズミカルでなさ↔リズミカル因子, (5) しぶさ↔若々しさ因子, (6) あっさり↔しつこい因子が得られ, 累積寄与率は83%となった.落語は論理的で平和的であり, 漫才は攻撃的, CMは直感的といえる. 次に, これらの6主成分得点を独立変数に,“おかしくなさ”を従属変数とする重回帰式を導いてみたところ, 落語では直感的で, 好きで, 平和的であるほどおかしく, CMでは直感的で, 好きで, 攻撃的あるほどおかしいとなり, 寄与率は94~99%であった.
著者
嶌田 久美 増山 英太郎
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.36, no.6, pp.311-318, 2000-12-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
13

デザイン活動において, デザイナーの視覚イメージ能力は大きな役割を果たしている. 本研究では視覚イメージの個人差として直観像素質を取り上げ, デザイン活動における直観像の機能についての基礎的研究を行った. まず, 工業デザインを専攻する大学生114名に質問紙調査を実施し, 主成分分析などによって日常生活における視覚イメージの使用傾向について概観した. 次に質問紙結果をもとに選出した15名を対象に直観像検査を実施し, 直観像素質者の検出を行った. その結果, 4名が直観像素質者であると判明した. 彼らは普段から視覚イメージをよく使用しており, 非素質者よりも頻繁に空想や想像を行っていることが示された. また, デザイン活動において不可欠と思われる, 視覚イメージの鮮明な保持や心的操作といった行為に対しても得意である傾向がみられ, 直観像素質とデザイン能力との関連性が推察された.

1 0 0 0 OA 情緒の心理学

著者
増山 英太郎
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.22, no.6, pp.316-318, 1986-12-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
6
被引用文献数
4 3
著者
増山 英太郎
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.417-421, 1988-12-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
2