著者
松浦 好治 鈴木 賢 宇田川 幸則 樋口 範雄 BENNETT F. G. Jr. 姜 東局 岡 克彦 外山 勝彦 小川 泰弘 角田 篤泰 増田 知子 中村 誠 佐野 智也 SHEE Huey-Ling HWANG Ren-Hung DING Xiang-shun LEE Heejeoung
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究は、日中韓台・漢字文化圏の法情報について、深い相互理解と比較法研究の推進を目的とし、次の成果を得た。法情報共有の環 境整備として、各国研究者と共同で、中韓台法令とその英訳の対訳約14万文、英文官報の画像と日英対訳約16万文を集積するとともに、4法域法令用語標準対訳辞書の項目候補約13,000語の検討を推進した。また、日本法令の機械翻訳や文書構造化の手法を開発した。一方、分かりやすい法情報の提供事例として韓国とEUを調査するとともに、特定分野の理解を促進する法情報パッケージLawPackの例を構築した。また、地方自治体例規約98万本を蓄積・横断検索するシステムeLenを開発した。
著者
吉田 裕久 山元 隆春 朝倉 孝之 岡本 惠子 黒瀬 直美 新治 功 西原 利典 増田 知子 三根 直美 宮本 浩治
出版者
広島大学学部・附属学校共同研究機構
雑誌
学部・附属学校共同研究紀要 (ISSN:13465104)
巻号頁・発行日
no.38, pp.111-117, 2009

本研究は高等学校の国語基本教材「羅生門」において, どのような読みの学力を育成することができるか, それを授業を通して明らかにすることを目的としている。方法として以下の3点を設定した。①初読における生徒の読解力の状況を調査する。②学習後, 生徒の読みがどう変化したか, 検討する。③どのような授業アプローチにより, 読解力が身につけられたのか, さらに基本教材においてどんな学力を身につけていくことが可能なのか検討する。そして授業実践として, 方法・形態の異なる3つの授業を設定した。1は, 「境界の物語として読む」ことを明示した上で, プレテクスト『今昔物語集』とテクスト「羅生門」の位置づけから, コードや象徴を読み解く方法である。2は, 「認識主体の育成をめざした」授業で, 「何が問題なのか」を発見する授業である。3は, グループ学習で, 「下人の行方を考える」学習課題を設定し, テクストから検証する方法である。これらの実践は, 「要点駆動の読み」を生み出すことをめざしたものともいえる。常に叙述を吟味しながら, 小説を読むことを探求していきたい。