- 著者
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田中 求
大久保 実香
- 出版者
- 高知大学
- 雑誌
- 挑戦的萌芽研究
- 巻号頁・発行日
- 2014-04-01
国内の和紙原料生産は激減しつつある。本研究は山村の変容と問題点を明らかにするとともに、和紙原料栽培の多面的機能の活用策を検討することが目的である。和紙原料栽培は、生業と買い取り価格の変化により衰退していた。焼畑でのミツマタ栽培も植林により激減した。雇用労働が収入源となり栽培者が減る中で、栽培作業も雇用労働化した。輸入コウゾが増加し、高齢化で管理が不十分な畑が増え、買い取り価格の買い取り価格は下がり、獣害で農家の栽培意欲が削がれていることがわかった。その一方で、和紙原料栽培が景観形成・獣害回避・蜜源・庇陰植物機能を有していることも明らかになり、今後はその具体的な活用策の普及が重要である。