著者
土屋 誠司 佐竹 純二 近間 正樹 上田博唯 大倉計美 蚊野 浩 安田昌司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.3, pp.95-102, 2006-01-13
被引用文献数
6

我々は,ユーザが視聴するTV番組の履歴を基に,ユーザの好むTV番組を推薦するシステムの開発を行っている.本システムは,EPGから得られる言語情報(番組タイトル,出演者名,番組概要文章)を利用して,ユーザの嗜好を推定し,ユーザが好むと思われるTV番組を推薦する.本研究では,システムをNICTのユビキタスホームにおける実サービスとして実装し,生活実証実験の中でテスト運用した結果に基づいて,その有用性とシステムがユーザの嗜好に与える影響などについて検討を行う.We developed a TV program recommendation system based on user's TV watching history. This system estimates user's interests using data of EPG such as TV program's titles, performer names and summaries of TV program, and then recommends the suitable TV programs for the user's interests. We implemented the system as one of application services in the Ubiquitous Home of NICT. In this study, we show the experimental results on the Ubiquitous Home and discuss problems about the influence of the system upon user's interests and the effectiveness of the system.
著者
大倉 計美 杉山 雅英 嵯峨山 茂樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.12, pp.2469-2476, 1993-12-25
参考文献数
17
被引用文献数
34

混合ガウス分布型HMMにおける話者適応方式である「移動ベクトル場平滑化話者適応方式」を提案する.本手法は,話者適応の問題を少量学習音声資料を用いたHMMの再学習による分布の移動問題としてとらえ,学習前後のHMMのガウス分布の平均ベクトルの差分(移動ベクトル)が構成する一つの場(移動ベクトル場)の連続性の拘束条件に基づく移動ベクトルの補間と平滑化により,不十分な学習資料しか得られない場合に生じる(1)未学習モデルの問題と,(2)モデルの推定誤差の問題,に対処するものである.本論文では評価話者に男女各1名を用いた23音素認識実験により,平滑化はモデルの推定誤差を吸収するために有効な手法であることを示した.また,文節音声認識において,本手法の発話様式適応への応用と不特定話者モデルに基づく話者適応への応用を検討し,本手法の有効性を示した.
著者
大倉 計美 飯田 正幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声
巻号頁・発行日
vol.96, no.93, pp.23-30, 1996-06-14
被引用文献数
8

本報告では、移動ベクトル場平滑化話者適応化方式(VFS)における内挿処理および平滑化処理の制御方法について述べる.本方法は正解音素HMM系列という事前情報に基づく制約から得られる音素HMM系列ξ_cと,あらゆる音素HMM系列の生成をゆるした条件下において得られる音素HMM系列ξ_gとの比較から得られる音素HMMの状態系列誤りを情報として内挿および平滑化を制御することにより,平均ベクトルの推定精度を向上させるものである.今回,最大事後確率推定法(MAP推定法)とVFSとを組み合わせたMAP-VFS法をベースとした話者適応化手法に本制御方法を適用した結果を示す.