著者
大川 真由子
出版者
日本中東学会
雑誌
日本中東学会年報 (ISSN:09137858)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.105-131, 2021-03-15 (Released:2022-03-31)

The aim of this paper is to clarify some Islamic issues that have been raised with regard to halal cosmetics. Additionally, the meaning of “halal” as it pertains to halal cosmetics is highlighted. Halal products must now be recognized as indicators of cleanliness, safety, purity, and quality, and, in particular, elegance and high class, especially in the case of halal cosmetics. There are two characteristics to consider in the consumption of halal cosmetics. Muslims’ purchasing behavior of halal cosmetics shows their piety as well as ethics related to consideration for sustainable systems and practices. In addition, it shows their class and who can afford comparatively expensive commodities. According to the investigation into the example of breathable halal nail polish, I conclude that there are three points in halalness that are represented in halal cosmetics. First, halal cosmetics do not signify religious visibility because they are also targeted at ethical non-Muslim consumers. Second, the use of halal cosmetics always accompanies the lawfulness of wearing make-up because the type of makeup worn is an Islamic concern involving women’s modesty. Third, some halal certified products, such as nail polish, do not affirm Islamic practices. Thus, the halalness of halal cosmetics depends on “how much,” “to whom,” and “how” the products are consumed. Halal cosmetics allow Muslim women to enhance their beauty while observing the Islamic practices that they follow. Thus, Muslim identity is reconstructed through commodities and consumption practices.
著者
大川 真由子
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集 (ISSN:21897964)
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.11-11, 2011

本発表は、本国の植民地化活動に伴い属領の東アフリカに移住したのち、脱植民地化の過程のなかで本国に帰還した入植型帰還移民、アフリカ系オマーン人にとっての帰還およびその後の実践に着目することで、彼らの歴史認識を明らかにすることを目的としている。東アフリカでのオマーン人の歴史を残す作業のなかで彼らが元移住先をどのように語っているのかをみたうえで、その認識を形成する歴史、社会的諸要因について考察する。
著者
大川 真由子
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集 日本文化人類学会第45回研究大会 (ISSN:21897964)
巻号頁・発行日
pp.11, 2011 (Released:2011-05-20)

本発表は、本国の植民地化活動に伴い属領の東アフリカに移住したのち、脱植民地化の過程のなかで本国に帰還した入植型帰還移民、アフリカ系オマーン人にとっての帰還およびその後の実践に着目することで、彼らの歴史認識を明らかにすることを目的としている。東アフリカでのオマーン人の歴史を残す作業のなかで彼らが元移住先をどのように語っているのかをみたうえで、その認識を形成する歴史、社会的諸要因について考察する。
著者
大川 真由子
出版者
日本文化人類学会
雑誌
文化人類学 (ISSN:13490648)
巻号頁・発行日
vol.80, no.4, pp.534-548, 2016 (Released:2017-02-28)
参考文献数
36
被引用文献数
1
著者
大川 真由子
出版者
日本文化人類学会
雑誌
文化人類学 (ISSN:13490648)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.25-44, 2004-06-30 (Released:2017-09-28)

本稿は、オマーンにおいて専門職として社会進出を果たしているアフリカ系オマーン人のエスニック・アイデンティティを明らかにすることを目的としている。具体的には1970年代以降のオマーン社会において、ネイティブ・オマーン人との関係性の中で、「ザンジバリー」という社会カテゴリーがどのように生成・表象されてきたのかを検討し、名称(「名づけ」と「名乗り」)、系譜、混血といって視点から彼らのエスニック・アイデンティティを分析する。一般的な移民と異なり、アフリカ系オマーン人は移住先だけではなく、祖国でも差異化されるという特徴をもつ帰還移民である。アフリカ系オマーン人は、東アフリカへの移住、スワヒリ化、ザンジバル革命、オマーンへの帰国というさまざまな歴史的経験を通じて、複雑なアイデンティティを形成した。本稿はこうした歴史的経験に加え、父系を強調するアラブの系譜意識が彼らのアイデンティティ形成に影響を与えることを指摘する。ネイティブ・オマーン人から「ザンジバリー」と呼ばれ、アラブとみなされていないにもかかわらず、アフリカ系オマーン人は系譜を用いてみずからのアラブ性を主張する。筆者は、「ザンジバリー」と「名づけ」られた側の「名乗り」や自意識のあり方の考察を通じて、彼らのアラブ性の主張のなかにも多様性が存在することを明らかにする。さらにはその主張が実践を伴わないことを示すことにより、彼らのエスニック・アイデンティティの揺れを描写することが可能となるのである。