著者
高梨 成次 大幢 勝利 高橋 弘樹
出版者
独立行政法人 労働安全衛生総合研究所
雑誌
労働安全衛生研究 (ISSN:18826822)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.85-90, 2009 (Released:2010-02-23)
参考文献数
5

強風等により,足場が倒壊する災害が,多く発生している.足場は水平方向には不安定な構造物である.その対策として,壁つなぎで足場を建設中の建築物等と連結し,水平安定性を確保している.強風による足場の倒壊災害の多くは,この壁つなぎの破損に起因すると考えられる.そのため筆者らは,すでに壁つなぎ材の強度に着目した実験的研究を実施している.それによれば,既存の壁つなぎ材の強度は十分に高いが,それらの設置時に施工誤差が発生することによって,安全性が低下する可能性が高いことを示した.本論では,それらの壁つなぎ材がALCパネルに固定された場合の引張強度と圧縮強度を実験的に調べた.その結果,アンカーの強度は引張強度,圧縮強度ともに壁つなぎ材の強度に比べて著しく低いことが分かった.そのため,足場の壁つなぎをALCパネルに固定する場合には,壁つなぎ材の強度の他,アンカーの強度を考慮して,壁つなぎの数量を増すなどの配慮が必要であることが分かった.
著者
高橋 弘樹 大幢 勝利 高梨 成次
出版者
独立行政法人労働安全衛生総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

平成21 年に労働安全衛生規則が改正され、新たに墜落防止用の幅木等を足場に設置することが義務付けられたが、現行の風荷重に対する足場の設計指針は従来の足場を対象としているため、規則改正後の幅木等を設置した足場に対応しているかは不明である。本研究では、風荷重に対する規則改正後の足場の倒壊防止を目的として、規則改正後の幅木等を設置した足場を対象に流体解析と風洞実験を行い、幅木の高さと足場の風力係数の関係について検討した。研究の結果、幅木を設置した単体の足場の風力係数の値は、幅木の高さにほぼ比例することが分かった。更に、これらの結果をもとに、幅木を設置した単体の足場の風力係数の計算方法を提案した。
著者
齋藤耕一 大幢 勝利 櫻井 成一朗 寺野 隆雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.42, pp.17-24, 2005-05-19

安全を守る為の安全対策でもWeb上のリスクコミュニケーションが、盛んに行われている。しかし、Web上で参加者は、共通の認識がかけている場合があり、共通の危険に直面したときでも人それぞれの対応を示す。対応によっては、大きな事故の発生の要因になる。本文では、共通認識を前提としないメッセージの意図をくみ取るためのコンピュータによるリスクコミュニケーションの支援の方法を提案する。支援の方法の一つは、コミュニケーションのテキスト文をキーワードで表すことである。しかし、立場によってキーワードの意味が異なる。この問題を解決するために、共通認識の前提としない人の関わり合いの対話をモデル化し、この対話モデルによる分類学習を提案しここで現れた、メッセージの優先順序を立場の違いを表すメッセージの意図をとする。実験によってこの方法の有効性を示す。The conventional Risk Communication on web is a well-known method for creating safety programs、 and it is widely used for safety plans. We usually require a construction site to use a safety plan、 but problems usually arise in the application of the conventional Risk Communication on web to the safety plan due to various factors such as the difference in constructers' perceptions of the cause of construction accidents. This paper describes an idea for the execution of a safety plan by introducing various perspectives、 which are added to the background model of interest based on the empathic recognition with covering. The background models based on the empathic recognition with covering、 which is defined by the difference in constructers' perceptions of Risk recognition、 are explained on the basis of a machine learning method for classification learning. These models are assigned to each perspective. The safety plan can be determined even by an unskilled supervisor using the models obtained in this study.
著者
齋藤耕一 大幢 勝利 櫻井 成一朗 寺野 隆雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.42, pp.17-24, 2005-05-19

安全を守る為の安全対策でもWeb上のリスクコミュニケーションが、盛んに行われている。しかし、Web上で参加者は、共通の認識がかけている場合があり、共通の危険に直面したときでも人それぞれの対応を示す。対応によっては、大きな事故の発生の要因になる。本文では、共通認識を前提としないメッセージの意図をくみ取るためのコンピュータによるリスクコミュニケーションの支援の方法を提案する。支援の方法の一つは、コミュニケーションのテキスト文をキーワードで表すことである。しかし、立場によってキーワードの意味が異なる。この問題を解決するために、共通認識の前提としない人の関わり合いの対話をモデル化し、この対話モデルによる分類学習を提案しここで現れた、メッセージの優先順序を立場の違いを表すメッセージの意図をとする。実験によってこの方法の有効性を示す。The conventional Risk Communication on web is a well-known method for creating safety programs、 and it is widely used for safety plans. We usually require a construction site to use a safety plan、 but problems usually arise in the application of the conventional Risk Communication on web to the safety plan due to various factors such as the difference in constructers' perceptions of the cause of construction accidents. This paper describes an idea for the execution of a safety plan by introducing various perspectives、 which are added to the background model of interest based on the empathic recognition with covering. The background models based on the empathic recognition with covering、 which is defined by the difference in constructers' perceptions of Risk recognition、 are explained on the basis of a machine learning method for classification learning. These models are assigned to each perspective. The safety plan can be determined even by an unskilled supervisor using the models obtained in this study.