著者
半貫 敏夫 高橋 弘樹 石鍋 雄一郎 佐野 雅史 平山 善吉 Toshio Hannuki Hiroki Takahashi Yuichiro Ishinabe Masashi Sano Zenkichi Hirayama
雑誌
南極資料 = Antarctic Record (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2A, pp.490-503, 2002-09

南極昭和基地で約29年間使われてきた居住棟の主要構造部品、屋根、壁、床の各木質パネルの耐久性を評価するための曲げ強度試験を行った。その結果外気に接するパネルの構成材に部分的劣化が認められ、それが構造強度に影響していることが確かめられた。パネルの強度は総体的に落ちているとはいえ、設計強度はまだ十分に維持しており、南極で安全に使用できる構造性能を保っていることが確かめられた。 実験結果を整理すると、南極のような極限環境にある木質サンドイッチパネルの耐久性設計では、表面合板の保全が構造上最も重要な課題であることが分かった。
著者
伊藤 和也 高橋 弘樹 堀 智仁
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F6(安全問題)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.I_43-I_51, 2017
被引用文献数
2

東日本大震災では,津波による被害が広範囲に及び復旧・復興工事量は多く,労働者不足や資材価格の高騰などの問題が顕在化している.このような中,建設業の経験が無い新規参入者が建設業に従事して被災する事例も報告されており,平成23年~25年に発生した建設業での死傷者数819人のうち約1/4の193人が新規参入者による被災であった.そのため,新規参入者等への安全衛生教育の充実等を図る必要がある.本報では,新規参入者等への安全衛生教育ツールとして労働災害事例を「漫画化」した教育ツールの有効性に関して,建設業の労働安全衛生教育を実施している現役講師へのアンケート調査を実施した.その結果,災害事例の漫画化に対して分かりやすいと評価が高かった.一方で,安全衛生教育のツールとしては教育目的としての災害事例を選定が必要があることが示された.
著者
大久保 敬祐 高橋 弘樹 田口 正美
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.135, no.2, pp.8-14, 2019-02-28 (Released:2019-02-21)
参考文献数
27
被引用文献数
1

Pushed by human activities, the atmospheric CO2 concentration has reached levels which have made extreme weather events more likely, and which threaten permanent climate changes for the world. In order to combat this, CO2 emissions must be reduced significantly. Electricity production and industry are two sectors which contribute greatly to the production of CO2, thus a reduction in the amount of CO2 produced by thermal power plants and factories could make a significant contribution to combatting climate change. The electrochemical reduction of CO2 in those sources is considered very likely to be a solution to the problem. In this study, the activity of a Pt oxide electrode in the electrochemical reduction of CO2 was investigated in a sulfuric acid solution. Pt oxide electrodes have shown superior activity for the methanol oxidation reaction, which is the reverse reaction of CO2 electrochemical reduction. Cyclic voltammetry of the Pt oxide electrode in a CO2-saturated H2SO4 solution showed a definite anodic peak at 0.6-0.8 V vs. SHE, which was not observed in an Ar-deaerated electrolyte. Thus, it was determined that the anodic peak could be related to the re-oxidation of the reduction product of CO2 during cathodic polarization. The activity of the Pt oxide electrode for CO2 reduction was much higher than that of the Pt electrode. It was concluded that the residual oxygen, which was hardly detected in the Pt electrode, improved the activity for CO2 electrochemical reduction on the Pt oxide electrode. Gas chromatography-mass spectrometry of the electrolytic solution after CO2 reduction revealed that the reduction product was mainly CH3OH. These results should be very useful for developing a new electrochemical reduction system for converting CO2 into CH3OH.
著者
田村 類 高橋 弘樹 生塩 孝則
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌 (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.2, pp.71-82, 2001 (Released:2004-02-20)
参考文献数
31

有機ラセミ結晶の新しい自然光学分割現象を見いだし,これを優先富化現象と命名した.ラセミ結晶が優先富化現象を示すための必要条件を明らかにし,その機構を解明することを目的として,優先富化現象を示す化合物の誘導体や類縁体を合成し,これらの化合物の分子 · 結晶構造と優先富化現象の相関関係,これらのラセミ結晶の形態(ラセミ化合物,ラセミ混合物,ラセミ混晶の別)について系統的な研究を行った.その結果,X線結晶構造解析と融点相図の作成により,優先富化現象を示す化合物のラセミ結晶の形態は,きわめて秩序の高いラセミ化合物型の鏡像体間の混晶,あるいは中程度の秩序を持つ鏡像体間の混晶であることが判明した.一方,優先富化現象を示さない化合物のラセミ結晶の形態は,きわめて秩序の低い鏡像体間の混晶であることが示された.また,溶液中での鏡像体の会合構造を保持したまま結晶化したと考えられる結晶構造を得ることができたので,この構造を基にして,優先富化現象と密接に関連する結晶多形転移の機構を提唱する.
著者
田村 類 高橋 弘樹 生塩 孝則
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.22-33, 1998-01-01 (Released:2009-11-16)
参考文献数
16
被引用文献数
1 3

We have discovered the first case of accomplishment of an enantiomeric resolution by simple recrystallization of a series of racemic compounds [(±) forms] composed of a regular packing of (+) and (-) molecules in a crystal, although in principle this sort of enantiomeric resolution has been considered to be infeasible for more than a century since the discovery of chiral crystals by Pasteur and preferential crystallization of conglomerates by Gernetz which are a mixture of homochiral (+) and (-) crystals. We have designated this new enantiomeric resolution phenomenon as “Preferential Enrichment”. Here we report a distinct evidence that polymorphism between a racemic compound and a mixed crystal (solid solution), which consists of alternating alignment of the two homochiral dimers in a crystal, is responsible for the “Preferential Enrichment”, and we propose a mechanism of the phenomenon of the reversal of chirality in the deposited crystals, that is the essence of the “Preferential Enrichment”, on the basis of the polymorphic transformation during crystallization.
著者
高梨 成次 大幢 勝利 高橋 弘樹
出版者
独立行政法人 労働安全衛生総合研究所
雑誌
労働安全衛生研究 (ISSN:18826822)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.85-90, 2009 (Released:2010-02-23)
参考文献数
5

強風等により,足場が倒壊する災害が,多く発生している.足場は水平方向には不安定な構造物である.その対策として,壁つなぎで足場を建設中の建築物等と連結し,水平安定性を確保している.強風による足場の倒壊災害の多くは,この壁つなぎの破損に起因すると考えられる.そのため筆者らは,すでに壁つなぎ材の強度に着目した実験的研究を実施している.それによれば,既存の壁つなぎ材の強度は十分に高いが,それらの設置時に施工誤差が発生することによって,安全性が低下する可能性が高いことを示した.本論では,それらの壁つなぎ材がALCパネルに固定された場合の引張強度と圧縮強度を実験的に調べた.その結果,アンカーの強度は引張強度,圧縮強度ともに壁つなぎ材の強度に比べて著しく低いことが分かった.そのため,足場の壁つなぎをALCパネルに固定する場合には,壁つなぎ材の強度の他,アンカーの強度を考慮して,壁つなぎの数量を増すなどの配慮が必要であることが分かった.
著者
高橋 弘樹 大幢 勝利 高梨 成次
出版者
独立行政法人労働安全衛生総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

平成21 年に労働安全衛生規則が改正され、新たに墜落防止用の幅木等を足場に設置することが義務付けられたが、現行の風荷重に対する足場の設計指針は従来の足場を対象としているため、規則改正後の幅木等を設置した足場に対応しているかは不明である。本研究では、風荷重に対する規則改正後の足場の倒壊防止を目的として、規則改正後の幅木等を設置した足場を対象に流体解析と風洞実験を行い、幅木の高さと足場の風力係数の関係について検討した。研究の結果、幅木を設置した単体の足場の風力係数の値は、幅木の高さにほぼ比例することが分かった。更に、これらの結果をもとに、幅木を設置した単体の足場の風力係数の計算方法を提案した。