著者
大波 純一 佐藤 恵子 白木澤 佳子 高木 利久
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.63, no.5, pp.179-185, 2013-05-01
参考文献数
14

バイオサイエンスデータベースセンター(NBDC)は,独立行政法人科学技術振興機構(JST)に平成23年4月に設置された組織であり,ライフサイエンス分野のデータベースの統合を推進している。NBDCでは,Integbioデータベースカタログ,生命科学データベース横断検索,生命科学系データベースアーカイブなどのサービスや,ファンディングによって開発されたサービス(新着論文レビュー,領域融合レビュー,統合TV,TogoDoc,BodyParts3D/Anatomography,生物アイコン,Allie,inMeXes等)をポータルサイトから無償で公開している。本稿ではNBDCの取り組みと各サービスを利用した医学関連データベースへのアクセス方法やツールの活用例を紹介する。
著者
天野 晃 大波 純一 山地 一禎
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.229-235, 2022-05-28 (Released:2022-07-01)
参考文献数
12

研究データ共有の活発化や研究評価再検討の動きから,学術情報検索サービスへの需要は高まりつつあるが,その構成要素となる機能は明らかではない.そのため,本研究では,国内外の59の学術情報検索サービスを対象として画面機能に注目,これを抽出・項目化し,比較分析を行った.項目化では31の項目が得られ,該当する機能の有無による0/1ベクトルとして現した.報告では,項目のベクトルに基づく計量的な分析,および各サービスを観察して得られた特徴について述べる.
著者
池谷 瑠絵 大波 純⼀ 金沢 輝⼀ 高久 雅生 山地 ⼀禎
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.218-228, 2022-05-28 (Released:2022-07-01)
参考文献数
38

論文や引用等の独自DBを持ち,研究評価指標等の情報を提供するサービスにWeb of Science (WoS)やScopusがある.これらの基盤にオープンアクセスの研究成果物を集約する学術情報基盤を加えた海外主要4基盤のダッシュボードを比較分析した.提供される指標を分類して各基盤の特徴を可視化した結果,商用系は研究IR,学術系はオープンサイエンスに関わる指標に特徴があり,新たな指標を採用する例も観察された.
著者
常川 真央 朝岡 誠 大波 純一 河合 将志 林 正治 南山 泰之 藤原 一毅 込山 悠介
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2020-IOT-51, no.10, pp.1-11, 2020-08-27

学術機関における IT センターや図書館が提供するリサーチデータマネージメント (RDM) サービスは,の研究活動を支援するサービスであり,研究データのライフサイクルを形成できるように設計されていることが重要である.特に,RDMサービスは,研究者の研究活動に密着したサービスであり,従来の論文検索サービスのように,研究者に直接提供されるサービスだけでなく,研究者に間接的に提供される研究支援サービスとの高度な連携も必要になる.そのためには,RDM サービスに関連するシステムの開発担当者が共通のユーザーストーリーを有し,円滑に連携できるように機能を設計する必要がある.そこで,本研究では RDM サービスの事例研究として,ユーザーの研究活動の適合性という観点から筆者らが開発する研究データ基盤である NII Research Data Cloud (NII RDC) のシステム機能要件を検討した.検討にあたってはユーザー中心設計の理念に則り,(1) NII RDC が想定するユーザーストーリーの集約 (2) ペルソナマーケティング (3) ユーザーストーリーマッピングを実行した.その結果,RDM サービスのシステム機能要件として,研究計画に沿った研究データ環境の構成や,研究終了後の研究データ公開プロセスに関する機能について,単純にシステム間の接続だけでなく,キュレーションの業務プロセスの共有など,高度な支援が必要であることが分かった.今後の展望としては,NII RDC の基盤間連携にあたり相互運用性を高めるための API や共通データモデルの策定などを検討したい.