著者
佐々木 宏展 大西 亘 大澤 剛士
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.243-248, 2016 (Released:2017-07-17)
参考文献数
19
被引用文献数
1

近年の保全生態学において、研究者が非専門家である一般市民と共同で調査等を行う「市民科学」(Citizen Science)は、有効な研究アプローチとして受け入れられつつある。しかし、市民科学は本来、市民が主体の活動であり、成果を研究者らが論文としてまとめることを目的とした活動は、市民科学が持つ意味のごく一部にすぎない。市民科学という言葉が定着しつつある今日、これを短期的な流行で終わらせないために、市民科学における研究者、市民それぞれの役割やあるべき姿について再考することは有意義である。筆者らは、中学校教諭、博物館学芸員、国立研究開発法人研究員という異なった立場から市民科学について議論し、研究論文につながる、つながらないに関係なく、全ての市民科学には意義があり、成功、失敗は存在しないという結論に達した。本稿では、上記の結論に達するまでの議論内容を通し、筆者らの意見を述べたい。
著者
三好 正太 大西 亘 古関 隆章 佐藤 基
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.143, no.3, pp.242-255, 2023-03-01 (Released:2023-03-01)
参考文献数
37
被引用文献数
2

Boost converters are key components of DC power conversion used for electric mobility and renewable energy applications. In addition to constant voltage control of the output, variable voltage control has been attracting attention in recent years for high-efficiency drive of loads. However, the dynamic characteristics of boost converters exhibit nonlinear and nonminimum phase characteristics. Therefore, the inverse model for feedforward control is unstable, making high-precision voltage trajectory tracking control challenging. This study aims to present a noncausal and nonlinear feedforward controller to compensate for the nonlinear and nonminimum phase characteristics of the boost converter and to achieve perfect tracking control with respect to the output voltage trajectory. This study also establishes a method for identifying circuit parameters and deriving the time length of noncausal control input for practical implementation. The effectiveness of this control method is demonstrated by experiments using a boost converter.
著者
大西 亘
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.71-74, 2018-03-09 (Released:2018-05-18)
参考文献数
9

自然史博物館に収蔵される自然史標本は、研究成果の証拠標本として引用明示されることで、自然科学研究の再検証可能性を担保する。近年、自然科学研究の文献情報は、その引用・被引用関係も含め、インターネットを通じて広く閲覧・参照可能となっている。また、自然史博物館の収蔵標本についても、目録や標本画像のインターネット公開が進み、参照・引用への障壁が取り除かれつつある。こうした状況下において、「博物館資料」×「引用先文献情報」間のクロスリファレンスシステムは、博物館における学術情報の流通と博物館資料の利活用を推進する仕組みとして期待される。この仕組みの現状と課題について、自然史標本のうち、生物のタイプ(基準標本)の事例に着目すると、国際的な情報基盤が整いつつある一方で、国内の博物館における、進行途上のデジタル・アーカイブについての課題と、従来からある資料管理上の課題が浮かび上がる。
著者
佐々木 宏展 大西 亘 大澤 剛士
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.243-248, 2016

近年の保全生態学において、研究者が非専門家である一般市民と共同で調査等を行う「市民科学」(Citizen Science)は、有効な研究アプローチとして受け入れられつつある。しかし、市民科学は本来、市民が主体の活動であり、成果を研究者らが論文としてまとめることを目的とした活動は、市民科学が持つ意味のごく一部にすぎない。市民科学という言葉が定着しつつある今日、これを短期的な流行で終わらせないために、市民科学における研究者、市民それぞれの役割やあるべき姿について再考することは有意義である。筆者らは、中学校教諭、博物館学芸員、国立研究開発法人研究員という異なった立場から市民科学について議論し、研究論文につながる、つながらないに関係なく、全ての市民科学には意義があり、成功、失敗は存在しないという結論に達した。本稿では、上記の結論に達するまでの議論内容を通し、筆者らの意見を述べたい。