著者
三好 正太 大西 亘 古関 隆章 佐藤 基
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.143, no.3, pp.242-255, 2023-03-01 (Released:2023-03-01)
参考文献数
37
被引用文献数
2

Boost converters are key components of DC power conversion used for electric mobility and renewable energy applications. In addition to constant voltage control of the output, variable voltage control has been attracting attention in recent years for high-efficiency drive of loads. However, the dynamic characteristics of boost converters exhibit nonlinear and nonminimum phase characteristics. Therefore, the inverse model for feedforward control is unstable, making high-precision voltage trajectory tracking control challenging. This study aims to present a noncausal and nonlinear feedforward controller to compensate for the nonlinear and nonminimum phase characteristics of the boost converter and to achieve perfect tracking control with respect to the output voltage trajectory. This study also establishes a method for identifying circuit parameters and deriving the time length of noncausal control input for practical implementation. The effectiveness of this control method is demonstrated by experiments using a boost converter.
著者
山田 明夫 佐藤 基佳 宮原 和郎 広瀬 恒夫
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.37, no.12, pp.783-787, 1984
被引用文献数
1

1981年1月から1982年11月までに, 北海道北部および東部で実施した大動物用X線診療車によって臨床的に一見健康な乳牛2,037頭の集団検診を行いその所見のうち, 第四胃が明視できた1,976頭における第四胃内異物の存在率とその性状について検索した.<BR>1) 第四胃内に全属異物が1,976頭中697頭 (35.3%), 砂粒状物が1,907頭 (96.5%), 磁石が9頭 (0.5%), 塊状陰影物が4頭 (0.2%) に認められた. この成績は, 一般酪農家に飼養されている乳牛の多くが, 金属異物や砂粒状物にもとつく胃粘膜への損傷ないし刺激が原因の一つと考えられている第四胃炎や第四胃潰瘍の危険に曝されていることが示唆された. また, 第四胃に金属異物が到達することはあっても, その可能性はきわめてまれであるという従来の見解を否定する成績であった.<BR>2) 第四胃内金属異物の存在率は, 第二胃内磁石存在群で25.7%, 第二胃内磁石非存在群で42.2%であり, そのうち5cm以上の金属異物は, 前者で2頭, 後者で43頭に認められた. したがって, 第二胃内の磁石は金属異物, とくに5cm以上の長い金属異物の前胃から第四胃への移動を阻止するのに効果のあることが示唆された.
著者
船津 孝行 近藤 倫明 佐藤 基治
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.181-184, 1987

本研究の目的は, 交通場面において不安全運転挙動を測定し, そのタイプを分類することである. 運転挙動に含まれる不安全挙動 (急加速, 急減速, 急旋回) を測定するためにセーフティー・カウンターが実験車内に設置された. 被験者として28名のプロのタクシードライバーが12カ月間にわたって本実験に参加した. 得られたデータを分析するために階層的クラスター分析法が採用された. 分析の結果から, 21名の安全群と7名の不安全群が分類された. 不安全群はさらに, その不安全挙動の特徴によって急加速型, 急減速型, 複合型に分類された.
著者
山田 明夫 佐藤 基佳 宮原 和郎 広瀬 恒夫
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.37, no.12, pp.783-787, 1984-12-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

1981年1月から1982年11月までに, 北海道北部および東部で実施した大動物用X線診療車によって臨床的に一見健康な乳牛2,037頭の集団検診を行いその所見のうち, 第四胃が明視できた1,976頭における第四胃内異物の存在率とその性状について検索した.1) 第四胃内に全属異物が1,976頭中697頭 (35.3%), 砂粒状物が1,907頭 (96.5%), 磁石が9頭 (0.5%), 塊状陰影物が4頭 (0.2%) に認められた. この成績は, 一般酪農家に飼養されている乳牛の多くが, 金属異物や砂粒状物にもとつく胃粘膜への損傷ないし刺激が原因の一つと考えられている第四胃炎や第四胃潰瘍の危険に曝されていることが示唆された. また, 第四胃に金属異物が到達することはあっても, その可能性はきわめてまれであるという従来の見解を否定する成績であった.2) 第四胃内金属異物の存在率は, 第二胃内磁石存在群で25.7%, 第二胃内磁石非存在群で42.2%であり, そのうち5cm以上の金属異物は, 前者で2頭, 後者で43頭に認められた. したがって, 第二胃内の磁石は金属異物, とくに5cm以上の長い金属異物の前胃から第四胃への移動を阻止するのに効果のあることが示唆された.
著者
野澤 彰夫 佐藤 基明
出版者
栃木県林業センター
雑誌
研究報告 (ISSN:03899950)
巻号頁・発行日
no.18, pp.43-61, 2003-03

日光杉並木は,生育環境の悪化等により本数が年々減少しており,樹勢の衰退も進行している。道路敷確保のため掘り下げられて,根系生息域が犠牲になっている杉並木内において,道路機能を満たしつつ,根の張る領域を最大限に確保するため,新たな樹勢回復事業を実施することとなり,実際に事業で適用するための工法について検討した。根系生息域の拡大と道路機能を両立させる方法として,例えば,道路を橋梁構造にして,道路下に根の張る領域を確保し,道路機能との両立を図る方法がある。しかし,PC杭工法による橋梁の施工は,杭打機を含めた作業ヤードの確保が困難であり,単価も高く,施工性と経済性の両面から実施が困難である。そこで種々検討した結果,路床の支持体として中空コンクリートブロック既製品(商品名:ポカラ)を利用することにより,施工性・経済性が改善され,支持強度・根系生息域の確保とも十分な性能が得られた。このブロックは,一辺が120cmの立方体のコンクリートを,三方から直径95cmの円柱でくり抜いた形状をしている。一方,樹勢回復のためには,吸収根の生息域として深さ約1m程度確保されればほぼ十分と考えられる。並木内の道路の不透水層である舗装と側溝を破砕・除去し,砂基礎を固め,ポカラを敷設し,ポカラの内外を改良土壌で充填し,ポカラの上にコンクリート有孔床版を設置し,路盤に砕石を敷いた上を透水性舗装で仕上げる。ポカラの中と周囲は,改良土壌(牛糞堆肥10%,杉皮土壌改良材10%,粒状木炭5%,黒ボク土75%混合)を充填する。本工法の施工により,切土された部分を盛土・復元し,昔の道形に近づけられるため,街道景観の復元の観点からも,望ましい工法であると考えられる。中空コンクリートブロック工法による樹勢回復事業は,平成10年度~12年度に,日光杉並木保護財団により,今市市瀬川地区において,総延長255mが施工された。掘り下げられていた旧道敷部分が復元され,事業施工後には自然な杉並木街道に見えるようになった。
著者
野澤 彰夫 佐藤 基明
出版者
栃木県林業センター
巻号頁・発行日
no.18, pp.43-61, 2003 (Released:2011-03-05)

日光杉並木は,生育環境の悪化等により本数が年々減少しており,樹勢の衰退も進行している。道路敷確保のため掘り下げられて,根系生息域が犠牲になっている杉並木内において,道路機能を満たしつつ,根の張る領域を最大限に確保するため,新たな樹勢回復事業を実施することとなり,実際に事業で適用するための工法について検討した。根系生息域の拡大と道路機能を両立させる方法として,例えば,道路を橋梁構造にして,道路下に根の張る領域を確保し,道路機能との両立を図る方法がある。しかし,PC杭工法による橋梁の施工は,杭打機を含めた作業ヤードの確保が困難であり,単価も高く,施工性と経済性の両面から実施が困難である。そこで種々検討した結果,路床の支持体として中空コンクリートブロック既製品(商品名:ポカラ)を利用することにより,施工性・経済性が改善され,支持強度・根系生息域の確保とも十分な性能が得られた。このブロックは,一辺が120cmの立方体のコンクリートを,三方から直径95cmの円柱でくり抜いた形状をしている。一方,樹勢回復のためには,吸収根の生息域として深さ約1m程度確保されればほぼ十分と考えられる。並木内の道路の不透水層である舗装と側溝を破砕・除去し,砂基礎を固め,ポカラを敷設し,ポカラの内外を改良土壌で充填し,ポカラの上にコンクリート有孔床版を設置し,路盤に砕石を敷いた上を透水性舗装で仕上げる。ポカラの中と周囲は,改良土壌(牛糞堆肥10%,杉皮土壌改良材10%,粒状木炭5%,黒ボク土75%混合)を充填する。本工法の施工により,切土された部分を盛土・復元し,昔の道形に近づけられるため,街道景観の復元の観点からも,望ましい工法であると考えられる。中空コンクリートブロック工法による樹勢回復事業は,平成10年度~12年度に,日光杉並木保護財団により,今市市瀬川地区において,総延長255mが施工された。掘り下げられていた旧道敷部分が復元され,事業施工後には自然な杉並木街道に見えるようになった。
著者
藤本 博志 佐藤 基
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会誌 (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.136, no.10, pp.683-686, 2016

<p>1.はじめに 昨今,地球環境保護の問題が取り沙汰されるようになってきた。自動車はその利便性からまさに人類になくてはならない存在になったが,ガソリン資源は限りがあるといわれている。脱ガソリン,脱公害物質の観点から,低公害車が注目を浴びている。低公害車の中でも,電気自動車は内</p>
著者
縄手 雅彦 佐藤 基次 森本 大資 藤川 浩一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.90, no.3, pp.763-770, 2007-03-01
被引用文献数
5 3

上肢の機能に障害がありキーボードを使用して文字入力できない人のためのソフトウエアキーボードに必要な機能を検討した.アテトーゼなどにより机上のマウスを操作できない場合には文字入力はハンディマウスやトラックボールマウスを用いてソフトウェアキーボードにより行われることになるが,標準のスクリーンキーボードはキーサイズが小さく使いづらいことが問題になる.そこで,日本語入力として効率の良い50音順配列をもち,カーソル移動を移動平均法により平滑化する機能を実装したキーボードを開発した.上肢の機能障害をもつ被験者2名にハンディマウス及びトラックボールマウスを用いて文字入力実験を行ってもらったところ,移動平均を用いると文字入力が改善されることが確認された.文字入力にかかる時間には大きな変化はないものの,カーソル移動において行き過ぎることが減少し,ねらったキー上でクリックしやすくなることにより文字入力が楽になったと推測される.