著者
大野 勝久 大竹 裕一 趙 暁波 木瀬 洋
出版者
公益社団法人 日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会誌 (ISSN:03864812)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.187-193, 1995-08-15 (Released:2018-12-17)
参考文献数
11
被引用文献数
4

本論文は, ジャストインタイム生産システムにおけるライン停止のある混合品種組立ラインを考え, アイドル時間とライン停止時間を考慮した総費用を最小化する投入順序を決定する問題を論ずる.この問題にたいする分枝限定法によるアルゴリズムを開発し, 実用的なアルゴリズムとしてSimulated Annealingによるアルゴリズムを提案する.この近似アルゴリズムの種々のパラメータ値が分校限定法の厳密解を用いて効率的に設定される.そして, この近似アルゴリズムを実際の混合品種組立ラインへ適用し, その有効性を示している.
著者
〓 志宏 伊藤 崇博 大野 勝久
出版者
公益社団法人 日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.220-227, 2002-08-15 (Released:2017-11-01)
参考文献数
18

3次元箱詰め問題(three-dimensional container packing problem)は, 様々なサイズの荷物をコンテナ(トラック)に詰め込み, コンテナ(トラック)の空間利用率を最大化する組合せ最適化問題である.現実問題においては, 空間利用率以外に積み荷安定性とX-Y軸の回転も考慮しなければならない.本論文では, この現実問題を対象に, 独自の手法に基づいたメタヒューリスティックスを提案する.数値実験により, 本解法をベンチマーク問題に適用し, 公表されている最良解との比較により提案手法の有効性を示している.
著者
窪 康之 大野 勝久
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学 (ISSN:00303674)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.230-232, 2006-04-01

先のアテネオリンピックでの日本競泳陣の活躍は目覚ましく,特に北島康介選手は金メダル2個を獲得するという偉業を成し遂げました.本連載の第4回目は,北島選手を陰でささえる"チーム北島"の一員である窪康之氏に,データによるサポートが北島選手の活躍にどのように貢献できたか記していただきました.
著者
高橋 幸雄 牧本 直樹 滝根 哲哉 高橋 敬隆 宮沢 政清 大野 勝久
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1996

情報通信ネットワークの新しい性能評価法に関して、基本的な研究および応用的な研究を行った。研究自体は個人あるいは少人数のグループベースで行い、月1回の月例会と年1回のシンポジウムの場で情報交換と研究成果の検討を行った。情報通信ネットワークは急速に変容しており、研究の内容も当初予定していたものとは多少違う方向で行わざるを得なかった。研究計画であげたテーマは次の4つであり、それぞれの研究の進展状況は以下の通りである。1. 入力過程の研究 長期依存性(long-range dependence)のある入力過程の研究と複数の入力がある待ち行列の解析が中心であった。そのなかで特筆すべきひとつの結果は、バッファの溢れ率に着目した場合、長期依存的であるかどうかよりも、ピーク時の入力過程の挙動が本質的であることが示されたことである。2. 極限的状況の研究 マルコフ性あるいは大偏差値理論を用いて、客数分布の裾が幾何的に減少することがかなり広い範囲のケースについて証明された。3. 混雑伝播の研究 ネットワークの多様性のため、研究が進展しなかった。4. コントロールの研究 ATMネットワークを中心に多くの研究がなされ、いくつもの新しい考え方が提案された。とくに移動体通信に関するものや料金によるコントロールの研究が始まり、新たな研究の芽が生まれた。