著者
澤田 麻美 小林 昭男 宇多 高明 三浦 正寛
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
海洋開発論文集 (ISSN:09127348)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.457-462, 2005 (Released:2011-06-27)
参考文献数
1
被引用文献数
1 2

Beach changes of the Akiya coast located on the western shore of Miura Peninsula were investigated. Comparison of aerial photographs and analysis of shoreline changes were carried out. It was found that sand movement to wave shadow zone of the fishing port is the main cause of the beach erosion of this coast, as well as decrease in fluvial sand supply from the rivers. Erosion rate was determined from the difference of the colors attached to the seawall.
著者
三波 俊郎 宇多 高明 石川 仁憲 大井戸 志朗 遠藤 和正 佐藤 純一郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.I_646-I_650, 2013 (Released:2013-11-12)
参考文献数
3
被引用文献数
1 2

On the Hamamatsu-goto coast located west of the Tenryu River mouth, beach has been eroded severely in recent years, resulting in the exposure of the seawall protecting the sewage facility. Now urgent measures are required to prevent the damage to the seawall. In particular, large-scale offshore troughs have developed in this area, resulting in strong wave action to the seawall. Erosion around the Tenryu River mouth was investigated using aerial photographs, NMB and bottom sounding data along with the grain size analysis of seabed materials.
著者
野志 保仁 宇多 高明 高橋 紘一朗 中田 祐希
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.78, no.2, pp.I_721-I_726, 2022 (Released:2022-10-18)
参考文献数
5
被引用文献数
2

2021年8月13日,小笠原諸島の海底火山「福徳岡ノ場」が噴火した.この噴火により発生した大量の軽石が2021年10月17日頃から沖縄本島北部を中心に漂着し,漁業,海運,観光業に著しい影響をもたらした.そこで2021年10月28日には沖縄本島北部,本部半島の北側に位置する屋我地漁港周辺を対象として急遽現地調査を行った.UAVにより漁港周辺での軽石の漂着状況の映像を取得するとともに,漁港周辺海岸での漂着軽石の現地調査を行った.北側から運ばれてきた軽石は,漁港防波堤により移動が阻止されたため漁港の北側に大量に堆積したことが分かった.
著者
星上 幸良 小林 昭男 宇多 高明 三浦 正寛 熊田 貴之 三波 俊郎
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
海洋開発論文集 (ISSN:09127348)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.481-486, 2003 (Released:2011-06-27)
参考文献数
9
被引用文献数
1

Preventive method of beach erosion and accretion triggered by the formation of wave shadow zone associated with extension of port breakwater is investigated through the field observation, taking the Shimohara fishing port in Tateyama City in Chiba Prefecture as the example. This phenomenon is well-known in coastal engineering, but in Japan this kind of beach erosion and accretion have been repeatedly reported. In order to solve this problem, not only the research in engineering method, but also improvement of the environmental assessment system are required so as to include the prediction of topographic changes in the items of environment assessment.
著者
宇多 高明 大木 康弘 三波 俊郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.I_103-I_108, 2016 (Released:2016-08-30)
参考文献数
2

日立市河原子海岸では近年侵食が著しく進み,砂浜が消失して海水浴ができなくなった.本研究では,まず北部の会瀬漁港から河原子港間の長さ約4kmの海岸線を対象に空中写真による汀線変化解析を行った.次に,2015年12月26日には河原子港周辺海岸で侵食状況の踏査を行い,さらに河原子港周辺について1982~2013年に取得された深浅測量データを基にした地形変化解析を行った.侵食原因には,北部の会瀬漁港での離岸堤背後の遮蔽域へと砂が運び去られたこと,また2011年の大地震に伴う地盤沈下が係わると推定された.
著者
本島 真也 小林 昭男 宇多 高明 遠藤 将利
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.I_721-I_725, 2013 (Released:2013-11-12)
参考文献数
5
被引用文献数
2

On the Oharai-Isohama coast, 1×104 m3 of gravel and 2.5×103 m3 of fine sand were nourished in April and May 2012 as a measure against beach erosion. Simultaneously tracer test was carried out using 100 m3 of granite gravel with a diameter of 20 cm, which was not deposited on the original beach. Granite gravel was placed on the shoreline, and subsequent movement was measured using GPS along with the measurement of the diameter of the gravel. It was found that gravel was transported northward and deposited on the shoreline.
著者
宇多 高明 松浦 健郎 大崎 康弘 大木 康弘 三波 俊郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.I_643-I_648, 2016 (Released:2016-11-15)
参考文献数
2
被引用文献数
2 2

茨城県の大洗磯浜海岸にある大洗水族館前には,1961年頃までは幅130 mもの砂浜が広がっていたが,急速に侵食が進み,護岸が波に曝される状態となった.2015年10月には階段護岸の空洞化が始まって陥没の危険性が高まり,2015年11月18日には階段護岸を強制的に崩落させねばならない事態となった.本研究では,最終的に破壊に至った大洗水族館の護岸を実例として,護岸の被災原因について考察した.空中写真とWorldView-2衛星画像を用いて大洗磯浜海岸の長期的な汀線後退状況を把握した上で,数回の現地踏査とドローンによる低空(150 m)からの空中写真撮影により護岸の被災原因について考察した.
著者
宇多 高明 五十嵐 竜行 立石 賢吾 繁原 俊弘 芹沢 真澄 宮原 志帆
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.I_745-I_750, 2017 (Released:2017-10-17)
参考文献数
6
被引用文献数
2 2

既往研究によれば,森戸川河口に隣接する西湘PA沖の-100 m付近には海底谷谷頭部を縁取るほぼ垂直に切り立った崖があり,また,森戸川河口沖の海底谷の西端と東端の急斜面上には海底谷へと続く流跡模様が残され,その状況から海底面を土砂が滑り落ち,海底を侵食しつつ流れ下っていると推定された.しかしこれらと海岸から深海への土砂落ち込みとの因果関係は明らかでなかった.本研究では,BGモデルを用いた数値計算により,海底谷谷頭部では急勾配斜面を経た沖合への土砂落ち込みが起こり得ることを示した.
著者
宇多 高明 田村 貴久 小金 宏秋 横田 拓也 芹沢 真澄 大谷 靖郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.I_427-I_432, 2021 (Released:2021-11-04)
参考文献数
6
被引用文献数
1

初期地形として平行等深線地形を与え,江の島をおいて方向分散法により波浪場を定めた上,BGモデルにより地形変化計算を行った.この結果,江の島背後の舌状砂州の再現が可能となった.次に,計算された地形を初期形状として,湘南港や片瀬漁港などの施設建設後の地形変化を計算し,その上で片瀬漁港での航路浚渫を考慮した計算を行ったところ,片瀬西浜の汀線後退には片瀬漁港沖での航路浚渫の影響が大きいことが明らかになった.さらに,引地川河口以西では冬季にSSW方向の季節風の作用により汀線砂が斜め陸向きに運ばれ,海岸線に沿う遊歩道に堆積するが,BGモデルとセルオートマトン法を組み合わせて飛砂も含む海浜変形の予測を行った.最後に,片瀬西浜での侵食対策としては,片瀬西浜で2万m3/yrの養浜を行うことが望ましいことを明らかにした.
著者
高橋 紘一朗 宇多 高明 野志 保仁 中田 祐希
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.78, no.2, pp.I_727-I_732, 2022 (Released:2022-10-18)
参考文献数
4
被引用文献数
1

2021年8月13日,小笠原諸島の海底火山「福徳岡ノ場」が噴火し,この噴火により発生した大量の軽石が2021年10月17日頃から沖縄本島北部を中心に漂着した.沖縄本島北西部に位置する大宜味海岸でも大量の軽石が漂着し,サンゴ礁起源の白い砂浜を埋めた.そこで2021年10月28日に緊急調査を行い,UAVを用いて軽石の漂流・漂着状況を観測した.また,軽石の漂着した前浜で掘削調査を行った.これによれば,軽石は最大厚66cmをなして前浜に厚く堆積していた.この海岸の南部では突堤が設置されていたために,漂着した軽石は突堤の北側で一度トラップされた後,突堤先端で剥離した沿岸流に乗り突堤から離れた下手海岸へと運ばれたことが分かった.
著者
中田 祐希 宇多 高明 高橋 紘一朗 野志 保仁
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.78, no.2, pp.I_733-I_738, 2022 (Released:2022-10-18)
参考文献数
5
被引用文献数
1

2021年8月13日,小笠原諸島の海底火山「福徳岡ノ場」が噴火し,この噴火により発生した大量の軽石が10月17日頃から沖縄本島北部を中心に漂着した.沖縄本島北西部に位置する大宜味海岸でも大量の軽石が漂着し,サンゴ礁起源の白い砂浜を埋めた.そこで2021年10月28日,UAVを用いて軽石の漂流・漂着状況を観測した.また軽石の漂着した前浜で掘削調査を行った.これによれば,軽石は厚さ約40cmをなして厚く堆積していた.大宜味海岸では離岸堤が設置されていたために,離岸堤間で浮遊軽石の集積が起きていた.
著者
貝沼 征嗣 大橋 祐 宇多 高明 石川 仁憲 三波 俊郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.I_649-I_654, 2019 (Released:2019-10-17)
参考文献数
8

天竜川河口の両翼に広がる遠州灘海岸では,天竜川上流域におけるダム建設や河床掘削に起因する河川流出土砂量の減少,今切口での導流堤の建設など,様々な人工的要因により著しい海浜変形が生じてきた.本研究では,天竜川河口~伊良湖岬全域を対象として,1946~2017年の空中写真,1971~2017年の深浅測量データを用いて,対象沿岸の地形変化の実態を明らかにし,沿岸漂砂量分布を推定した.遠州灘海岸の沿岸漂砂量は,近年経年的に著しい減少傾向を示すことが明らかになった.
著者
酒井 和也 宇多 高明 足利 由紀子 清野 聡子 山本 真哉 三原 博起 沖 靖弘
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.I_1075-I_1080, 2011

大分県中津干潟の三百間地区の砂州においては、隣接する蛎瀬川の河口閉塞が著しいことから、対策として河口前面の堆積土砂を除去する一方、その砂を三百間砂州の西部へ運んで養浜するというサンドリサイクルの計画が立てられた。養浜砂は、三百間砂州の頂部から3600m<sup>3</sup>浚渫され、西端の斜路前に投入された。その際、投入砂が先端部へと急速に戻るのを防止するために、砂州の中央部に袋詰め石製の長さ24mの突堤が設置された。本研究では、この間、2007年から2010年までに4回の空中写真撮影と縦断形測量を行って海浜状況の変化を調べ、サンドリサイクルの効果と沿岸漂砂の制御を目的とした袋詰め石突堤の効果を調べた。この結果、袋詰め石突堤は延長が短く天端高も低いことから、既存の突堤と比較して、緩やかな汀線変化をおこすことがわかった。
著者
野志 保仁 宇多 高明 清水 達也 熊田 貴之 冨澤 和雄 川瀬 栄 下木 豪
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.I_1209-I_1214, 2012 (Released:2012-09-18)
参考文献数
2

九十九里浜南端部に位置する一宮海岸は有名なサーフスポットのひとつである.とくに一宮海岸に設置されている7~10号ヘッドランド間では,夏季の南東からの入射条件下でサーフィンに都合のよい波が立つと言われている.本研究では,太東崎沖に発達する広大な岩礁帯(器械根)による屈折回折効果を波浪場の計算により検討することにより,当該区域のサーフスポットの成立理由を明らかにした.この結果,夏季には,沖合にある器械根による屈折・回折が著しいことから,一宮川河口から太東漁港までの全域でサーフィンに都合のよい波が立つことが分かった.
著者
宇多 高明 木暮 陽一 平野 一彦 大内 香織 三波 俊郎 熊田 貴之
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
水工学論文集 (ISSN:09167374)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.1325-1330, 2007 (Released:2010-08-25)
参考文献数
8

Numerical simulation using the contour line change model was carried out to restore the sandy beach on the lakeshore in Ukishima area in Lake Kasumigaura. Past aerial photographs were compared to investigate the long-term shoreline changes of the Wadamisaki sand spit formed in the southeast part of the lake. The predominant wave direction of wind waves was determined from the shoreline changes in Ukishima area. Given the wave height predicted using the SMB method and predominant wave direction, the optimum arrangement of groins was determined using the contour line change model considering the effect of grain size changes.
著者
清野 聡子 宇多 高明
出版者
日本海洋学会 沿岸海洋研究会
雑誌
沿岸海洋研究 (ISSN:13422758)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.117-124, 2002
被引用文献数
2

現在,「環境修復」や「環境復元」が注目され,沿岸域についても人工干潟や藻場の造成なども行われている.本研究では,大分県の守江湾を対象として絶滅危惧生物カブトガニ(Tachypleus tridentatus)の生息と守江湾の環境変遷の関係について考察し,生息場の修復のためのミティゲーションについて述べた.干潟の環境調査では,一般に干潟が空間的に広くしかも干潮時にのみ出現するために網羅的調査には限界がある.このことから,空中写真を利用した効果的な環境調査法を開発した.空中写真により干潟の微地形分類を精度よく行うことができた.また洪水が干潟に及ぼすインパクトを調べるために,洪水前後に詳細測量を行って干潟の地形変化量を把握し,それと生物の生息条件の関係について調べた.守江湾への流入河川である八坂川では,2000年に河口から2~4km区間に残されていた感潮域蛇行部の捷水路事業が行われたが,河川改修による下流への影響として洪水時の流速の増大が見込まれ,それに起因して河口部のカブトガニ産卵地砂州の流出可能性が指摘された.そこで産卵地の代替適地を選定し養浜を行った.環境対策のために,他の流域や沿岸からの土砂の使用を極力避けるという思想のもと,養浜材料には近傍の河道掘削土砂を活用した.