著者
佐藤 尚 白木 善史 守谷 健弘
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回全国大会(2018)
巻号頁・発行日
pp.2F2OS4a03, 2018 (Released:2018-07-30)

Well-Being(WB)とは、ヒトが個人や社会性の中で自律的に生き生きとしている心的状態を指し、人と人のつながりの関係性の範囲の視点から整理されることが多い。本研究はその中で群集という範囲の関係性に着目し、そのWBな状態を測定し、見える化や技術による介入を行おうとする試みである。可視光通信技術を応用することで生理状態(呼吸、脳波)を多人数から同時に測定し、コンサートなどで群集全体が盛り上がったときの生理状態の特徴を捉える試み、群集の状態を視覚的なフィードバックによって見える化する試みについて紹介する。
著者
守谷 健弘 鎌本 優 原田 登 杉浦 亮介
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.246-256, 2017-04-01 (Released:2017-04-01)
参考文献数
87

多様な信号処理の全般で重要な役割を果たしている線形予測分析技術の利用の観点で,音声音響符号化技術の進展を紹介する.開発当初から線形予測分析による合成フィルタは音声生成の声道モデルと親和性が高く,音声合成や電話音声に特化した音声符号化で広く使われてきた.一方,現在普及している典型的な音響符号化には線形予測符号化技術が使われていないが,低ビットレート化,音声音響統合符号化の要請に合わせて,スペクトル包絡を効率的に表現する手法として広く使われるようになった.これらの経緯を説明し,あわせて最近実用段階にあるロスレス音響符号化MPEG-4 ALS,携帯電話用の符号化3GPP EVS について紹介する.
著者
長谷川 馨亮 野口 賢一 森住 俊美 中嶋 淳一 兼清 知之 杉浦 亮介 鎌本 優 守谷 健弘 小田 秀朗 川島 修
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 41.23 放送技術 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.37-40, 2017 (Released:2021-07-21)
参考文献数
5

限られたネットワーク帯域の中で低遅延かつ高品質で符号化できる方式「CLEAR (Conditionally Lossless Encoding under Allowed Rates)」を考案し,装置試作を行った.CLEARはロスレスオーディオ符号化を基にしており,入力音源に依存してフレームごとに原音そのままで送れる場合と歪を生じる場合を切り替える方式である.本稿では,オーディオコーデック装置試作における試作装置の概要,および試作装置における実際のラジオ放送の音声と実回線を用いた伝送実験の結果について報告する.
著者
守谷 健弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.93, no.2, pp.133-138, 2010-02-01
被引用文献数
1

オーディオ信号の圧縮符号化技術は,CD(コンパクトディスク)のオーディオ信号の品質をほぼ維持したまま,およそ10分の1の情報量への情報圧縮を実現するものである.1990年代までの基礎研究の成果を結集して,ISO/IECのMPEGで国際標準化が行われ,このうち特にMP3やAACはフラッシュメモリを使った携帯オーディオプレーヤやディジタル放送に不可欠な技術として,日常生活の中に深く定着してきている.これらの技術の基本と最近の国際標準化の動向を中心に解説する.