著者
樋口 満 河野 寛 宮下 政司 沼尾 成晴 坂本 静男
出版者
早稲田大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

本研究は、縄跳びのような重心の上下動を伴う運動は、一過性の運動による食欲の低下を効率的に引き起こすだけでなく、重心の上下動を伴わない運動と比較して、運動由来の食欲低下にグレリンやペプチドYY などの食欲関連ホルモンの貢献度がそれほど大きくないことを明らかにした。加えて、一過性の運動後の食欲は、男性と比較して女性で速やかに亢進(回復)することがわかった。これらの結果は、性別を考慮した肥満の予防・改善のための運動処方作成におけるエビデンスの一つになるだろう。
著者
宮下 政司 柏原 杏子
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.367-373, 2016-08-01 (Released:2016-07-15)
参考文献数
49
被引用文献数
1

Energy balance plays an important role in weight control. Ghrelin is known to stimulate food intake, while peptide YY (PYY) and glucagon-like peptide (GLP-1) are known to suppress food intake. These appetite-related hormones are affected by behaviours such as exercise and mastication. Increasing the number of times food is chewed during a standard meal suppresses ghrelin secretion and food intake. The intensity of exercise is more strongly related to the secretion of total ghrelin, acylated ghrelin, PYY3-36 and food intake than the duration or mode of exercise. This review summarises the effects of exercise and mastication on appetite-related hormones and/or energy intake.
著者
宮下 政司
出版者
早稲田大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

研究1より、中年の肥満男性において、身体活動指針が推奨する最低限の運動量での一過性の30分の自転車漕ぎ運動は、食後毛細血管中性脂肪濃度を低減させることを明らかにした。この結果より、運動を定期的に行い習慣となれば、心血管疾患の予防のための運動療法となり得ることを示唆した。研究2より、食後毛細血管中性脂肪濃度は、非活動群と比較し、活動群で低値を示した。この結果より、急性的な身体活動による影響とは区別した習慣的な身体活動による食後中性脂肪の低減効果を明らかにした。