著者
石崎 武志 宮下 晃一
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.100, no.6, pp.1607-1612, 2011 (Released:2013-04-10)
参考文献数
17

ALI/ARDSの急性期救命率が改善されてきたことで,ALI/ARDS長期生存例が増えてきた.その結果生還者に様々な後遺症が見られ,QOL (quality of life) が著しく損なわれることが判明してきた.おもな後遺症としては,呼吸機能障害,神経筋障害(critical illness polyneuropathy),認知機能障害,精神障害(外傷後ストレス症候群)等が知られ,これらが総合して健康関連QOLの低下を招く.
著者
宮下 晃拓 任 福継 西出 俊
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.323-324, 2016-03-10

本研究ではロボットを用いた認知症改善を目的とした行動設計に関する研究を行う.特に認知症の改善に効果があると期待されているユマニチュードをもとにロボットの行動モデルを設計し,アルデバラン社が開発したNaoに実装した。これまではユマニチュードにおける「見る」,「話しかける」,「触れる」,「立つ」のうち,患者に直接接触しない「見る」と「話しかける」について実装した。実験を行った結果,ユマニチュードで求められている行動基準である,目線合わせ・前向きな言葉を使ったロボットの発言などを実現することに成功した.
著者
菅原 享 宮下 晃 三田村 孝 飯田 武揚
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1988, no.4, pp.597-603, 1988-04-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
23
被引用文献数
1

cis-ジクロロジアンミン白金(II)錯体(以下cis-DDPと略記する)には制がん作用があり,現在各種がんの臨床治療に広く使用されている。このcis-DDPは生体内において特異的にがん細胞のDNAと結合し,そのDNAの複製を阻害することが知られている。このような事実を踏まえて,白金錯体の配位子を種々変えた新規の白金錯体の報告が数多くだされているが,担体配位子に硫黄含有配位子を用いた白金族錯体についての研究は,ほとんどなされていない。そこで担体配位子に硫黄含有配位子を用いた白金族錯体であるジクロロ(2-アミノエチルスルポニル)白金(II)錯体およびジクロロ(2-アミノエチルスルポニル)パラジウム(II)錯体を新規に合成し,UV,UV差スペクトル,解離塩化物イオンなどの測定から,これらの白金族錯体のがん細胞障害性,DNAおよびDNA構成ヌクレオシドとの相互作用を研究した。その結果,がん細胞増殖抑制・障害性では,ジクロロ(2-アミノエチルスルホニル)白金(II)錯体ではアドリアマイシン耐性マウス白血病細胞に,ジクロロ(2-アミノエチルスルホニル)パラジウム(II)錯体ではマウスメラノーマ細胞に対してそれぞれがん細胞障害性を示すことがわかった。また,DNAおよびヌクレオシドとの相互作用では,ジクロロ(2-アミノエチルスルホニル)白金(II)錯体とジクロロ(2-アミノエチルスルポニル)パラジウム(II)錯体との結合様式に差異があることが示唆された。
著者
菅原 享 飯田 武揚 河野 淳夫 宮下 晃 三田村 孝
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.4, pp.719-724, 1987-04-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
22
被引用文献数
1

cis-ジクロロジアンミン白金(II)錯体(以下cis-DDPと略記する)には制がん作用があり,現在臨床治療に広く使用されている.このcis-DDPは生体内において特異的にがん細胞のDNAと結合し,そのDNAの複製を阻害することが知られている。このようなことから,白金錯体の配位子を種々変えた新規の白金錯体の研究が数多くなされているが,担体配位子に硫黄含有配位子を用いた白金錯体についての研究は,ほとんど報告されていない。そこで担体配位子に硫黄含有配位子を用いた白金錯体であるジクロロ(2-アミノエチルスルホニル)白金(II)錯体を薪規に合成し,IRおよび13C-NMRスペクトル,元素分析,原子吸光分析などでその構造を解析し,この白金錯体とDNA構成ヌクレオシドとの相互作用をUV差スペクドルおよび解離塩化物イオン濃度を測定して研究した。その結果,ジクロロ(2-アミノエチルスルホニル)白金(II)錯体とDNA構成ヌクレオシドのUV差スペクトルには等吸収点が観測され,この系でのUV差スペクトルに関与する化学種が二成分存在し,それらが平衡をなしていることが示唆された。また,DNA構成ヌクレオシド存在下で,この白金錯体から解離する解離塩化物イオン濃度を測定したところ,白金錯体1molに対して塩化物イオンが2mol相当解離していることが明らかになり,この白金錯体は塩化物イオンを解離し,DNA構成ヌクレオシドと錯形成を行なっていることがわかった。さらに合成した白金錯体はアドリアマイシン耐性白血病細胞に対して特異的ながん細胞増殖抑制・障害性を示すことがわかった。
著者
宮下 晃一
出版者
鳴門教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

中学校の技術科において生徒が機械的な動く仕組みを製作して動かす実習を通して様々な機構に触れて学ぶことができる,組立て式の機構学習キットの開発を行った。キットは回転軸と無給油ブッシュ,プーリー,歯車,スライダー,リンク等数サイズから構成されている。機構学習キットの教育的効果を評価するために研究授業を行った。研究授業は、講義と実例紹介による従来型の授業と、機構学習キットを用いた授業を行い,それぞれの授業後に生徒たちを対象としてアンケート調査を実施した。その結果,機構学習に本キットを用いることによって,生徒は高い関心を持って授業を受けることができ,身近な機械の仕組みをよく理解することができたことが分かった。