著者
宮崎 伸夫 原田 俊之 近藤 茂 長谷 美達雄
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.149-154, 1995-06-15 (Released:2009-08-07)
参考文献数
10
被引用文献数
1

雪の資源的ポテンシャルを多目的に活用するために,"スクリューフィード方式&quotの小型雪圧縮機を開発した.この雪圧縮機は,集めた雪をスクリューで筒内に押し込み,テーパーのついた筒の先端から円柱あるいは四角柱に圧縮・成型された雪を連続的に排出する仕組みになっている.また,この圧雪塊は着色することもできる.圧雪塊の力学試験から,実用上十分な強度と保存性があり,雪祭りや雪室の貯雪などの各種の材料として利用できることを明らかにした.この方式の特徴は,機械が小型で小動力で作動すること,操作が容易でかつ安全であり,経済性に優れた点も併せ持っていることである.
著者
並松 祐子 宮崎 伸夫 松尾 豊 中村嘉志 西村拓一
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.3(2006-HI-117), pp.59-66, 2006-01-13

本論文では,実世界のコンテクストを反映させた情報支援を行うために,オブジェクト同士の局所的な位置と向きの関係を取得し,そこから大局的な関係や意味を抽出するトポロジー推定に関する手法を提案する.また,シミュレーションを用いて本提案手法の基本的な特性を定量的に評価する.さらに,学会や懇親会場などの混雑した空間を想定し,多数のオブジェクトを用いたシミュレーション実験によって数種類の利用シーンに応じて必要となるデバイス特性を明らかにする.実験及び評価の結果,トポロジー推定手法が情報支援に必要なコンテクスト情報を抽出するのに有効であることが示された.
著者
中村 嘉志 並松 祐子 宮崎 伸夫 松尾 豊 西村拓一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.1349-1360, 2007-03-15
被引用文献数
13 8

本論文では,位置センサや方向センサを用いなくても,方向に関連付けられた赤外線タグを複数利用することで,人やモノなどのオブジェクトのトポロジカルな二次元の位置関係および向き関係を推定できる手法を提案する.実世界における人を対象とした状況依存型システムでは,人やモノの位置関係をいかにして手軽に取得するかが重要な課題の1 つである.特に人は,何らかの意図や意味があってそこにいるため,位置や向き関係の情報はその人の状況を反映していることが多い.とりわけ向き関係の情報は,向き合っているのかそれとも背中合わせなのかによって同じ位置関係にあっても意味が異なるように,人対人や人対モノの関係において位置関係だけでは困難なより詳細な状況を反映すると考えられる.そこで本論文では,実世界でのオブジェクトの向き関係に着目し,それらから空間全体でのオブジェクトの位置および方向を推定する新たな手法を提案する.計算機シミュレーション実験と試作システムの実機実験を通じて,本手法が位置および向き関係を実世界において推定できることを示す.This paper proposes a method for estimating an object's two-dimensional (2D) position and orientation based on topological information collected using infrared tags without any special location sensors or direction sensors. Estimating a user's location and articles irrespective of circumstances is an important issue for context-aware systems. Because users are present in a location with some purpose or intention, a user's position and orientation clearly reflect their context. Especially, orientation information can reflect a more detailed context than that obtained merely according to the location: people standing face-to-face or back-to-back would have vastly different contexts. In this paper, we particularly examine an object's orientation and describe a new method for estimating an object's position and orientation in an indoor, real-world environment. With a simulation and an implemented prototype system, the experimental results demonstrate the feasibility of our estimation method.
著者
川本 良太 宮崎 伸夫 茂呂 一永 岡崎 大和 田中 数彦 原 誠一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.289, pp.43-48, 2008-11-06

近年,ホームネットワーク分野においてコンテンツを共有するための規格であるDLNA対応の製品が普及してきている.また,センサネットワーク分野においては,低消費電力な無線通信規格であるZigBeeが注目されている.そこで我々は,これら2つの規格を連携することによってサービスの幅を拡大させるため,DLNA/UPnP-ZigBeeゲートウェイの研究開発を行っている.ゲートウェイではブロードキャストクエリにより全センサノードのセンサ情報を一斉に収集しているが,ノード数の増加に伴い,衝突の影響で応答のパケット到達率が低下する.本稿では,ゲートウェイを実装し,キャッシュの利用等によってパケットロスへの対策を講じた.また,オフィスビルのフロアを利用したセンサ情報収集実験による性能評価を行った.本実験により,パケット到達率の評価,及びキャッシュ機構の有効性を検証したので報告する.