著者
児玉 英一郎 樋地 正浩 佐藤 究 宮崎 正俊
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.363-364, 1997-03-12

自然言語は人間にとって理解しやすいと言う利点を持つ。このため、自然言語で記述された文章をコンピュータが理解できれば、人間がコンピュータを利用するのが容易となる。我々はこのような考えに基づき、ソフトウェアを自然言語で記述することにより利用者がソフトウェアの内容を容易に理解でき、加えてソフトウェアの利用要求を自然言語で記述することにより利用者がその利用を容易に要求できるシステムの構築を目標として研究を進めている。この目標を達成するためには、自然言語により記述されたソフトウェアの自然言語記述やソフトウェアの利用要求を、対象となるシステム上で動作可能なレペルまで変換することが必須である。本研究では、対象となるシステムとしてオブジェクト指向型計算モデルに基づくシステムを仮定し、自然言語として日本語を説定する。さらに、マルチメディア情報の利用の要求を日本語で記述した文章 (以下、マルチメディア情報操作文章と呼ぶ) に焦点を絞り考察した。本稿では、マルチメディア情報操作文章を既存の自然言語処理モデルを流用して解析し、以下で定義するメディアオブジェクトの操作プログラムに変換し実行するシステムのモデルを提案するとともに、流用する既存の自然言語処理モデルに加えるべき変更点を明らかにする。このモデルに基づいて実装されたシステムは、メディアオブジェクトの日本語によるプログラミング環境の1つを与える。
著者
宮崎 政志 井田 一昭 宮崎 正和 猿渡 達郎 横田 英樹 小林 浩之 濱田 芳樹 杉山 裕一 新井 理恵 中村 裕紀
出版者
社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学会誌 (ISSN:13439677)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.298-304, 2007-07-01
被引用文献数
1

近年の電子機器には,小型化,高機能化および高速化が要求されている。一方,実装枝術には,これら電子機器の要求に対処するために,さらなる高密度化が要求されている。しかしながら,従来のプリント配線板上への2次元的な部品の高密度実装には限界がきており,樹指基板内に3次元的に部品を配置する部品内蔵技術が注目されている。われわれは,部品内蔵技術としてEOMIN(Embedded Organic Module Involved Nanotechnology)を開発した。EOMINの特徴は,銅コアに形成したキャビティ内に電子部品を内蔵させることと,銅めっき技術により内蔵した電子部品と電気的な接続を取る点てある。EOMINによるモジュール構造では,シミュレーションによる検討結果から,発熱量の大きな電子部品を内蔵したときに,発熱した熱を銅コアに拡散させ,効率的にマザーボード側に放熱できることがわかった。また,銅めっきを用いた内蔵部品との接続は,従来のはんだによる接続と比較し ヒートショック時の銅の塑性歪量が小さく,信頼性の高い接続技術であることがわかった。今回,われわれは,次世代の高密度実装技術としてEOMINを紹介する。
著者
児玉 英一郎 佐藤 究 宮崎 正俊
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.1276-1289, 2000-05-15

次世代の人とコンピュータの相互作用系を考えた場合,自然言語を中心とした知的なコンピュータ利用環境は必須なものである.本論文では,マルチメディアコンテンツ作成のためのレイアウトや関連性などを日本語で記述した文章を理解,実行する自然言語を用いた知的なマルチメディアコンテンツ作成環境の実現手法およびモデルを提案する.また,このモデルに基づいたプロトタイプシステムACORNS(Advanced Communication-Oriented Real Native System)の構築について報告する.このシステムでは,マルチメディアコンテンツ作成のためのレイアウトや関連性を日本語で記述した文章を自然言語処理により解析し,マルチメディア情報をオブジェクト指向に基づきモデル化したメディアオブジェクトの操作プログラムに変換して実行できる.また我々は,このシステムACORNSの評価を通して我々の提案する手法とモデルの有効性について検証を行った.Considering the next generation of human-computer interaction, it is necessary an intelligent environment oriented to the natural language. In this paper, we propose an approach and a model to construct an intelligent environment for making multimedia contents. In this environment, the text that describes a layout and relation of the multimedia contents in Japanese can be understood and executed directly.As an application of the proposed model, a system called ACORNS (Advanced Communication-Oriented Real Native System) is implemented. In this system, the text that describes a layout and relation of the multimedia contents in Japanese can be parsed.And it can be translated into an executable program of a media object, and executed.The performance study of ACORNS is performed. The results of the performance study show that the proposed approach and model are robust.