著者
菊池 豊 中川 郁夫 樋地 正浩 八代 一浩 林 英輔
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.43, no.11, pp.1171-1177, 2002-11-15

地域間相互接続実験(RIBB)は,JGNにより地域網を互いに接続することにより,地域のインターネット活動への相乗的な効果を与えることを目的とした研究開発活動である.本稿ではRIBBの活動についてまずその概略を示す.そして,RIBBでの活動でも特に活発な,地域イベント動画像の全国配信の実証実験について述べる.さらに,これらを通して,JGNが地域インターネット活動に与えたインパクトについて解説する.
著者
樋地 正浩 布川 博士 白鳥 則郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.56, pp.9-16, 1993-06-25

協調作業を支援するシステムの構築には,協調作業の分析によるモデル化とそれに基づく記述言語が必要である.本稿では,社会学的知見に基づき協調作業を集団と集団を構成する人々,それらの人々の間のコミュニケーションの2つ面から分析を行う.その結果に基づき,協調作業とは何かを明らかにし,協調作業のモデル化に必要な要素の検討を行う.協調型計算モデルをベースとして用い,協調作業をモデル化するための自律的オブジェクトを提案する.自律的オブジェクトは,対象とその状況に応じて交信形態を選択できる自自律的なオブジェクトである.最後に,ここでモデル化した協調作業を記述するための関数を示す.It is necessary to develop computer support for cooperative work based on modeling cooperative work and a description language. In this paper we analyze cooperative work in terms of groups, members and human communication from a social science point of view. We discuss elements of a cooperative work model. Next we suggest an autonomous object for modeling cooperative work in a cooperative computation model. The autonomous object can select a communication form corresponding to communication objects. Finally, we propose some function for describing cooperative work.
著者
児玉 英一郎 樋地 正浩 佐藤 究 宮崎 正俊
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.363-364, 1997-03-12

自然言語は人間にとって理解しやすいと言う利点を持つ。このため、自然言語で記述された文章をコンピュータが理解できれば、人間がコンピュータを利用するのが容易となる。我々はこのような考えに基づき、ソフトウェアを自然言語で記述することにより利用者がソフトウェアの内容を容易に理解でき、加えてソフトウェアの利用要求を自然言語で記述することにより利用者がその利用を容易に要求できるシステムの構築を目標として研究を進めている。この目標を達成するためには、自然言語により記述されたソフトウェアの自然言語記述やソフトウェアの利用要求を、対象となるシステム上で動作可能なレペルまで変換することが必須である。本研究では、対象となるシステムとしてオブジェクト指向型計算モデルに基づくシステムを仮定し、自然言語として日本語を説定する。さらに、マルチメディア情報の利用の要求を日本語で記述した文章 (以下、マルチメディア情報操作文章と呼ぶ) に焦点を絞り考察した。本稿では、マルチメディア情報操作文章を既存の自然言語処理モデルを流用して解析し、以下で定義するメディアオブジェクトの操作プログラムに変換し実行するシステムのモデルを提案するとともに、流用する既存の自然言語処理モデルに加えるべき変更点を明らかにする。このモデルに基づいて実装されたシステムは、メディアオブジェクトの日本語によるプログラミング環境の1つを与える。