著者
宮村 耕一
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.103, no.9, pp.2348-2356, 2014-09-10 (Released:2015-09-10)
参考文献数
10
著者
平川 経晃 小寺 良尚 福田 隆浩 公益財団法人日本骨髄バンク 黒澤 彩子 田島 絹子 山崎 裕介 池田 奈未 小島 裕人 田中 秀則 金森 平和 宮村 耕一
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.153-160, 2018

<p>骨髄バンクコーディネートにおける実情把握を目的として,2004年1月~2013年12月に日本骨髄バンクへ登録された患者18,487人,ドナー延べ223,842件の解析を行った。末梢血幹細胞移植例は除外した。移植到達患者あたりのコーディネート件数の中央値は11件,登録から移植までの日数中央値は146日,登録患者の40%が移植未到達であった。HLA6/6抗原フルマッチドナー推定人数が多い場合に,移植到達率が上昇し,移植到達日数が短縮した。ドナー側のコーディネート終了理由は年齢・性別で異なり,20代男性ドナーは健康理由による終了率が低く,ドナー都合による終了率が高かった。複数回コーディネートを受けたドナーのうち,前回の終了理由が患者理由の場合,ドナー理由で終了した場合と比較して採取到達率が高かった。本結果を基盤情報として,より効率的で迅速なコーディネートを目指した施策の検討が必要であると考えられた。</p>
著者
佐久間 英規 小野 翔矢 早川 泰平 佐藤 春樹 小澤 幸泰 宮村 耕一 大岩 伊知郎
出版者
一般社団法人 日本造血細胞移植学会
雑誌
日本造血細胞移植学会雑誌 (ISSN:21865612)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.78-83, 2019 (Released:2019-04-15)
参考文献数
20

同種造血幹細胞移植では口腔粘膜障害を認め,骨髄抑制に起因する敗血症などを合併しやすい状況になる。今回,検討症例を同種造血幹細胞移植患者のみに限定し,同種造血幹細胞移植時における口腔粘膜障害の重症化抑制に影響する要因について検討したので報告する。調査期間は2011年4月~2015年3月までとし,調査項目は年齢,性別,幹細胞ソース,HCT-CIスコア,HLA適合度,前処置強度,放射線全身照射線量,Methotrexate(MTX)投与の有無,造血幹細胞移植の骨髄抑制の有無,現行のoral management実施(2013.4~)の有無,造血幹細胞移植前のprofessional mechanical tooth cleaning(PMTC)の有無とした。口腔粘膜障害の重症度と関連が疑われる項目(P<0.2)として年齢(P=0.0560),造血幹細胞移植前のPMTCの有無(P=0.0021)が選択された。更に,ロジステック回帰分析を行うと,造血幹細胞移植前のPMTCの有無(P=0.0017,オッズ比0.3692)のみが選択された。2017年7月以前の骨髄抑制や出血傾向がないのにPMTCを実施していない症例と2012年8月以降のPMTCを実施した症例で検討したところ,PMTCを実施した群で有意に口腔粘膜障害が軽減していた(P=0.0024)造血幹細胞移植前のPMTCは口腔粘膜障害の重症化を抑制する重要な支持療法であることから,造血幹細胞移植前のPMTCを全例に実施するべきことが示唆された。
著者
青 雲 金森 平和 黒川 峰夫 宮村 耕一 伊藤 俊朗 衛藤 徹也 片山 義雄 前田 哲生 小寺 良尚 飯田 美奈子 鈴木 律朗 山下 卓也 福田 隆浩 大橋 一輝 小川 啓恭 鬼塚 真仁 近藤 忠一
出版者
一般社団法人 日本造血細胞移植学会
雑誌
日本造血細胞移植学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.6-14, 2012
被引用文献数
2

造血幹細胞(骨髄,末梢血)ドナーの実態を把握し,将来におけるドナーの安全性,満足度を更に向上させる目的で,日本造血細胞移植学会ドナー登録センターに2006年4月から2010年3月までの間に集積された血縁ドナー年次アンケート結果の一部であるドナーの意見(ドナーの声)を解析し,満足度および不満の内容を,骨髄ドナー,末梢血ドナー間で比較した。提供に際しての,満足度(不満度)は両提供法に差は無かったが,不満を表明したドナーにおいてその不満が身体的なものに起因する割合は,骨髄ドナーに多かった。身体的不満の内主要なものは各種疼痛,特に疼痛の遷延であり,採取手技,使用機器(採取針のサイズ等),採取に際しての説明等に対する採取チームの配慮により改善可能と思われた。