著者
上田 和志 富永 浩之
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.4, pp.1-8, 2010-02-27

レポートのオンライン提出においては,学生が安易に答案の剽窃を行いやすい.そこで,類似性に基づくレポート剽窃の検出ツールを開発し,各種の教育支援システムにプラグインとして提供する.類似性の判定には,編集距離および圧縮比率に基づく 2 つの手法を併用する.適切な事前処理を行って,実用的な判定精度と効率化を目指す.特に,ソースコードの自動採点システムに導入し,不正行為の摘発だけでなく,レポート提出時の警告にも利用する.Recently, the network environment in classroom has been much improved. However, the facilities may promote the imprudent plagiarism of other's answer in online report submission. We developed the detection tool for report plagiarism based on similarity. We adopt two kinds of approach for similarity judgment. The one is text base by edit distance. The another is binary base by file compression ratio. We prepare some preprocess for adequate judgment precision and cost performance. We apply it for source codes of C language. It is as a plug-in module of tProgrEss, a support server for programming exercise with a contest style. It uses not only for exposure of the fraudulent activity by a teacher but also for the warnings at the time of students' uploading.
著者
水野 貴規 林 敏浩 富永 浩之 山崎 敏範
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.583, pp.179-184, 2007-03-02

ネットワークを利用したe-ラーニングは自由な時間,場所で学習することが可能である.しかし,学習教材作成者の負担が大きく,十分な質,量を用意するには問題がある.本研究では,学生が自主的に学習教材を作成レ共有する「投稿方自主学習素材共有システム」を提案する.本稿では,システムが扱う具体的な対象領域を情報処理技術者資格の試験対策学習とし,目標達成に特化した学習システム作成の提案と設計を行う.本研究は自主学習を目的に学習者が教材作成を行うため,システムの積極的利用が求められる.システム参加を促進させるために資格取得を外的報酬として提示する外発動機付けを行う.また,問題作成を促進させるために,作成問題の利用状況のランキング化と,コメント機能により満足感を抱かせる内発動機付けを行う.
著者
林 敏浩 水野 貴規 富永 浩之 垂水 浩幸 山崎敏範
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.42, pp.9-16, 2008-05-10
被引用文献数
3

ネットワークを利用した e-learning は自由な時間,場所で学習することが可能である.しかし,学習教材作成者の負担が大きく,十分な質,量を用意することが難しい.我々は,この問題に対して,学生が自主的に学習教材を作成し,共有する「投稿型自主学習素材共有システム」を開発した.本稿では,システムが扱う具体的な学習の対象を情報処理技術者資格の対策学習として運用テストを行った.システムの機能として提供する問題演習は,知識確認を効率的に行うことができ,解答履歴の閲覧と併せて効果的な学習環境を提供することができた.しかし,このような e-learning 環境を提供しても必ずしも積極的な利用に至らないことが分かった.E-Learning which uses information networks provides learning environments in free time and place. However, teachers who must make learning materials cannot prepare sufficient quality of e-learning contents, because making them becomes heavy task to the teachers. In our research, we develop "Self Study Material Contribution and Sharing System" that students can create study materials and share them independently. In this paper, we targeted a concrete study to the information technology engineer certifying examination, and did the implementation test. We found that our system provided an effective learning environment with efficient problem ma neuver and confirmation of answer history. However, we also found that students did not always use our system positively even if our system provides such effective learning environment.
著者
国信 真吾 藤崎 博志 富永 浩之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.437, pp.55-60, 2006-12-08
被引用文献数
2

本研究室では,授業中の多様な試験に対応する記入式Web試験DrilLs-Fを開発している.DrilLs-Fでは,小問形式の大量の問題から,分野と難易度を指定して,ランダムに出題する.これまで,情報数学やC言語演習など,情報系学科での基礎科目で数年に亘って運用してきた.実施履歴を分析すると,大量の同時アクセスによる試験実施の遅延,マルチメディア出題におけるデータ転送の負荷,ページ遷移の不備による不適切な受験などの問題点が認められた.現在,これらの検討課題に対応するため,サーバ側の機能のモジュール化による試験実施の垂直分業に取り組んでいる.本論では,垂直分業のモデルを提示し,セッション管理とモジュール間通信の手法について述べる.また,クライアント側への処理の移行として,スタンドアロン対応の自宅試験を実装した.