著者
小島 篤博 宮本 貴朗 富坂 敏子 小池 利栄子 石井 敬三 山野 美贊子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.180, pp.61-68, 2001-07-06
参考文献数
15
被引用文献数
2

大阪府立大学総合情報センターには、照葉樹林文化論の提唱者である故・中尾佐助博士の研究資料が保存されている。なかでも、中尾博士が1958年に当時鎖国中であったブータン王国のフィールド調査を行った際の写真資料(スライドとして保存)は、当地の様々な植生の分布状況や人々の生活様式など、環境・生態学的にも民族学的にも価値の高い資料である。我々は、この中尾佐助スライド資料を広く一般に公開するために、多面的な検索が可能なWebベースのスライド画像データベースを構築した。本稿は、貴重文化資料デジタルアーカイブ構築の一手法として、この中尾佐助スライド画像検索システムの構築事例を報告するものである。
著者
山内 仁 小島 篤博 小枝 正直
出版者
The Society of Instrument and Control Engineers
雑誌
計測自動制御学会論文集 = Transactions of the Society of Instrument and Control Engineers (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.134-139, 2011-02-28

The Rescue Robot Contest is one of the robot contests concerning lifesaving in urban disasters. In this contest, loads of rescue dummies simulating disaster victims, and contest progression status are presented to audiences, and team members operating robots. This presentation is important for both robot activity evaluation and production effect. For these purposes, a game management system for Rescue Robot Contest is originally constructed and operated. In this system, a database system is employed as base system. And this system's role is for both recording all data and events, and real-time processing for the presentation. In this paper, design and implementation of the tables and built-in functions of the database which is foundation of this system are presented. For real-time processing, embedded functions and trigger functions are implemented. These functions generate unique latest records into specific tables which stores only latest data for quick access.
著者
田村 武志 宮本 貴朗 傍島 邦穂 小島 篤博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.98, no.156, pp.93-98, 1998-06-26
被引用文献数
5

パソコンを利用した低コストで簡易なマルチメディア遠隔講義システムを構築した。このシステムは、講師像の他に、ビデオ、プレゼンテーションソフト(PowerPoint)による文字・図表の表示、手書き文字、書画カメラによる実物提示ができるものである。また、講義中に講師が各メディアの切り替えを一つの操作画面で簡単にできる操作環境ソフトを開発した。このソフトを実装することによりマルチメディアを駆使した効果的な講義ができるようになった。
著者
北橋 忠宏 福永 邦雄 小島 篤博 長田 典子
出版者
関西学院大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2004

現在の物体認識では、認識中の対象物に人間が触れることなど論外である。それは認識システムが対象を外観的特徴に基づき認識しているため、対象物が手影になることや外見が変更されることを排除する必要があるからである。これに対し人間は、人の動作・行動とそれに関与する事物との強い関連を知り、人の行動を観察することで事物や機能・用途を予測し認識できる。この方策を物体認識に導入し、新しい物体認識方式を提案した。提案システムは、(1)系列画像の解析部、(2)2種類の辞書:行為・行動に関する辞書と物体に関する辞書、(3)推論機構、から構成される。(1)では、系列画像の背景を消去し変化領域を従来手法により求め、その中の肌色領域の抽出により顔や手を求める。それらの位置・動きから人物の見掛けの動作を求める。同時に人体以外の変化領域を見出し、両者の時間経過を求めるとともに、それらの相互関係を求める。(2)の行為・行動辞書には行為・行動の特徴と通常関連する物体の項目を設けた。物体辞書は従来の外観的特徴を排し、用途や機能などを新たな特徴に掲げた。見出し語も、従来の事物名称ではなく、用途・機能による概念分類(例えば、可搬物、可食物)が用られる。これら2種類の知識はそれぞれ概念階層にまとめられる。(3)2種類の辞書は共通する項目をもち、これらにより関連付けられ、この関連性を基に(1)で認識した人物動作から関連する物体を辞書の探索によって推測し、(1)で抽出した人体以外の変化領域を人体動作と関連付け、認識のための推論機構の基礎をなしている。また、最近(1)に隠れマルコフモデルを導入し行為・行動認識で良好な結果を得た。人の後姿から扱っている物の認識とか、ものまねやしぐさの認識ができそうである。
著者
内田 充美 山内 真理 小島 篤博
出版者
関西学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

大学英語教育が取り組むべき課題のうち習熟度の低い学習者に対象を絞り,整った英語の文章を書くことができるようになるために何が問題となっているのかを明らかにすることを主たる研究目的とした.そのために,まず,中間言語資料(大学生の書いた英文)を継続的に収集し,自前の学習者コーパスとして利用できる手順を確立した.作成した資料の分析から,日本語の文法に引きずられたと考えられる誤用(母語の干渉)を幅広い範囲で確認した.これらの特徴はいずれも対照言語学的に見ても意味深いものであり,英語と日本語のように言語間距離が大きい場合においては特に,言語学の知見に基づいた指導が有効であることを示しているといえる.