著者
安井 もゆる 小川 春美 吉原 秋 鈴木 道也 小川 知幸 畑 奈保美 津田 拓郎 田村 理恵
出版者
岩手大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

世界史学習の意欲が喚起されるのはどのようなときか。本研究は学生および高校教員への聞き取り調査等により、世界史学習の契機、実践そしてその際の内面を質的に調査することによって、基礎教養的であるとともに問題解決志向型であるような新しい世界史授業の開発・提案を行い、学問と教育の架橋を目指すものである。方法としては、大学生・短大生を対象に聞き取り調査を行い、高校までの世界史学習への評価・世界史学習への動機づけ等を明らかにする。また、高大連携に積極的な学界全体の動向を踏まえ、全国の高校の世界史教員にも聞き取りすることにより、授業での学習意欲を高めるための取り組みを調査する。
著者
平位 知久 福島 典之 呉 奎真 世良 武大 安藤 友希 服部 貴好 伊藤 周 田原 寛明 益田 慎 小川 知幸
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 (ISSN:24365793)
巻号頁・発行日
vol.125, no.12, pp.1673-1679, 2022-12-20 (Released:2023-01-01)
参考文献数
24

新型コロナウイルス感染症 (The novel Coronavirus disease 2019, COVID-19) に対して気管内挿管を行った症例の一部において, 声門後部炎症, 声帯固定, 声門下肉芽, 声門下狭窄, 気管狭窄等の喉頭気管狭窄症を来し, 再挿管または気管切開による気道確保を余儀なくされたという報告が相次いでいる. 海外において同病態は COVID-19 関連喉頭気管狭窄症と呼称されている. 当科ではこれまでに3例の COVID-19 関連喉頭気管狭窄症を経験した. それらの病態は両側声帯固定, 声門後部炎症, 声門下肉芽, 声門下狭窄とさまざまであったが, いずれの症例も治療抵抗性であり, 発症から長期間が経過した現在も気管孔閉鎖には至っていない. COVID-19 関連喉頭気管狭窄症の要因としては, 長期挿管管理, 挿管時の喉頭粘膜損傷, 気管内チューブのサイズ不適合, 挿管管理中の腹臥位療法, 患者側背景として糖尿病, 高血圧, 心疾患等の既往歴, 肥満, 上気道炎の合併などが考えられている. いったん発症すると遷延化し難治性となる場合もある. 従って COVID-19 に対して挿管を必要とする症例においては, 適切な挿管操作, 挿管管理を行うことにより抜管後の喉頭気管狭窄症の発症を予防するだけでなく, 挿管前から上気道炎の有無, 程度の評価を含め, 耳鼻咽喉科による積極的なかかわりが重要であると考えた.