著者
神谷 智恵子 小川 美江子 大川 博徳
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.291-300_1, 1991-08-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
17
被引用文献数
3 3

シュウ酸カルシウムによる尿路結石症の発病予防の観点から, 愛知県及び京都府の茶道教授の飲茶量をアンケートにより調査すると共に, 茶のシュウ酸及びカルシウム含量を分析し, 両者のバランスを検討した. その結果, 1杯の飲茶によるシュウ酸摂取量に対するカルシウムの不足量はそれぞれ平均, 抹茶10.23mg, 紅茶5.26mg, 玉露2.21mg, 煎茶1.87mg, 番茶0.81mgであり, 飲茶によるこのカルシウムの不足量は計算上コップ1杯の牛乳に相当する.
著者
神谷 智恵子 小川 美江子 大川 博徳
出版者
[日本食品衛生学会]
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.291-300, 1991 (Released:2011-03-05)
著者
小川 美江子 中嶋 睦安 名取 正彦 室岡 治義
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.33, no.5, pp.303-309, 1986-05-15 (Released:2009-04-21)
参考文献数
18

腐敗した食用コンニャク中にコンニャク分解菌の存在を認め,これを純粋分離し,本菌をB. circulansと同定した.本菌はコンニャク粉のみから成る培地にも生育したが,さらにリン酸水素ナトリウム,硫酸マグネシウム,硫酸アンモニウムを添加した培地(F培地)に良好な生育を示した.本菌の生育におよぼすpHの影響を検討した結果,pH 5.5~10.5の範囲で生育が可能であり,pH 6.0~9.5では最も良好な生育が見られた.本菌をF培地で培養すると培養初期に,急激な培地の液化が見られ,菌の生育に伴い,還元糖が蓄積された.本菌の菌体外にコンニャク分解酵素の存在が認められ,その酵素の至適温度30℃,至適pH 6.4~7.2, 55℃で40分間の処理では安定であった.培養液中のコンニャク分解生成物は,薄層クロマトグラフィーにより,遊離糖としてグルコースとマンノースおよびその他分解中間生成物と患われるスポットが検出された.