著者
原田 裕明 山田 茂 小幡 明彦
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集
巻号頁・発行日
vol.23, pp.226-229, 2008

This paper describes an improvement scheme of in-house meetings based on ethnography. The scheme including fieldwork and participatory design, had been applied to ten or more cases of three major meeting-types. This paper shows a fieldwork-process of Kaizen-meetings in a software development division as one sample. After observation and analysis of this case, major four points for improvement had been obtained and some of those points had been adopted as hints for improvement of meeting process.
著者
小幡 明彦 佐々木 和雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:03875806)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.642-651, 1999-02-15
参考文献数
20
被引用文献数
9

ビデオ画像通信を利用して, 分散した職場間のインフォーマルコミュニケーションを支援するシステムの研究が活発化している. これらのシステムではビデオ画像通信を, 会話開始前に受け手の状態を確認することで会話を開始するまでの心理的敷居を下げるためや, 意図しない相手との偶発的な会話のトリガとして利用している. 本論文では,これらのシステムにおける課題として,会話前に受け手を覗くことによって, 受け手に会話を強要する侵入感の問題と,意図しない相手との偶発的会話支援が狙いどおり発生しない問題について焦点を当て, 距離の概念の導入を試みることでこれらの問題点を解決するインタラクションモデルを提案する. また, 本モデルに基づいた実験システムオフィスウォーカを開発し, ユーザ実験により, これらの課題, および, システムの導入効果について検証する. その結果, 侵入感の問題については, 受け手が反応せざるをえなくなる状況が回避でき, 遠隔の相手の様子を気軽に見ることができようになった. 偶発的会話については, 業務グループ間におけるコミュニケーションのうち, 25%が偶発的に生じており, 意図した相手と異なる相手との会話を支援することが可能になった. また, システムの導入効果として, 問合せのカテゴリの会話が有意に増加し, 遠隔のメンバに気軽に問合せができるようになることが確認できた.
著者
小幡 明彦 高本 康明 木島 裕二 國藤 進 杉山 公造
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.32, pp.13-18, 2001-03-22

顧客中心の製品デザイン手法として、文脈における質問法というユーザ観察手法が関心を集めている。製品開発の担当者によって、ユーザが業務を遂行している現場に訪問し、業務の最中に割り込んで質問するなどの方法でインタビューを実施し、観察結果をもとにワークモデルの記述やKJ法を実施することによって製品アイデアを抽出する。しかし、製品担当者にインタビューの方法や、ワークモデルの分析方法を訓練する必要があり、どれだけ効果的にユーザ観察が実施できるのか明らかにされていない。本稿では、必要最小限の訓練で実施可能な文脈における質問法簡略版を提案し、従来のフォーカスグループとの比較により、その有効性を評価する。Contextual Inquiry method has been currently receiving increased attention as a method of customer focused design. Contextual Inquiry gets data from users by having product engineers interview users in their workplace as they do work, and then produces design ideas by analyzing work models and affinity diagrams. However, it requires engineers to be trained in interview techniques. Moreover, the effect of Contextual Inquiry is still unknown. In this paper, we proposed a discount method of Contextual Inquiry that requires minimal training, and evaluates the effectiveness of the method comparing with Focus Groups method.
著者
小幡 明彦 佐々木 和雄 佐藤義治 上野 英雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.69, pp.1-6, 1996-07-25
被引用文献数
6

ビデオ画像通信を用いて遠隔のオフィスの状況を見せることで、近接感を提供するビデオアウェアネスの研究が注目されている。オフィスが近接していることにより、思い立った時、廊下で偶然出会った時等、偶発的に会話が行われ、共同作業者との人間関係の維持や、新しいプロジェクトの生成に重要な役割を果たしていることが知られている。本稿では、近接者間で偶発的に発生するコミュニケーションのモデルを示し、モデルに基づく設計により、過去の実験システムで明らかにされた問題点が解決できることを示す。また、オフィスでのコミュニケーション観察結果、簡易なプロトタイプによる予備実験の結果を報告し、ビデオアウェアネスシステムの利用効果について考察する。A great interest has developed in providing awareness via video to support a sense of proximity. Proximity permits unplanned contact and provides mechanism for bringing together potential partners as well as for maintaining existing collaborative relationships. In this paper, we propose an unplanned communication support method based on a group interaction model and show how this method solve problems addressed in previous researches. Effects of video awareness system is also discussed based on observations of office communication and our experiment using a preliminary prototype system.