著者
小林 久芳 村沢 忠司 HISAYOSHI KOBAYASHI TADASHI MURAZAWA
出版者
京都府立大学学術報告委員会
雑誌
京都府立大学学術報告 理学・生活科学 (ISSN:0075739X)
巻号頁・発行日
no.37, pp.p81-90, 1986-11

パーソナルコンピュータを用いた家計管理の方法について, 家計簿記帳を中心に問題点とその解決方法についての考察を行った。また, 多くの家庭に対して家計簿の記録データを集計することにより, 消費動向に関する基礎資料が得られる点に着目し, そのために家計簿プログラムが備えるべき機能, 記録データの内部構造等について, 詳細な検討を行った。さらにコンピュータによる家計診断の可能性について, 一つの提案を行なった。
著者
小林 久芳
出版者
倉敷芸術科学大学
雑誌
特定領域研究(A)
巻号頁・発行日
1999

今年度の課題研究では、ペロブスカイト系触媒の特性を解明し、今後の実験サイドでの発展をサポートするため、多くの系について電子構造を系統的に研究した。ペロブスカイトとは狭義にはCaTiO_3のことであるが一般にABO_3という組成をもつ化合物群の総称である。種々の結晶系をとるが、正方晶系、立方晶系のものが多い。代表的なペロブスカイトであるSrTiO_3の単位胞を図1に示す。一般にAサイトのイオン(単位胞の頂点)は酸化還元電位に関係するが化学的には不活性であり、Bサイトのイオン(単位胞の中心)が反応性を決めている。BaTiO_3およびTiO_2の電子構造の計算によりバンドキャップはそれぞれ、1.7、1.9eVと計算されたBaTiO_3では7個のバンドが示されており、そのうち6個が原子価バンドである。これらのバンドの構成成分は、低エネルギー側から、Ti 3s、Ti 4p、Ba 5s、O 2s、Ba 5p、O 2pである。伝道バンドはTi3d+4sにO2p軌道が混ざったものである。SrTiO_3のバンド構成でも触れたが、これらの酸化物の最高被占原子価バンドは酸素の2p軌道を主成分として構成されている。通常、O2p軌道とO2s軌道は混成せず、後者は低エネルギー側に別のバンドを形成する。ペロブスカイト系の特徴は、O 2pバンドとO 2sバンドの中間にAサイト原子に由来するバンド(Sr 4p軌道あるいはBa 5p軌道)が形成されることである。また、SrTiO_3とBaTiO_3の比較では、Ba由来のバンドは、Sr由来のバンドに比べて、高エネルギー側に現われる。これは軌道がより広がり、軌道エネルギーが高くなったことに対応している。
著者
多田 弘明 小林 久芳 秋田 知樹 松井 英雄
出版者
近畿大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究の主要な成果は以下の通りである。(1)単体硫黄と金属イオンを含むエタノール溶液中で,TiO_2にUV光を照射することによって,TiO_2表面と良好な界面接合状態を有するCdS,PbS,MoS_2,Ag_2S量子ドットを形成することに成功した。(2)光析出法を用いて作製した金属硫化物量子ドット-TiO_2ダイレクトナノカップリング系の特徴を明らかにした。(3)光析出法,SAM法およびSILAR法で調製したCdS量子ドット担持メソポーラスTiO_2ナノ結晶薄膜を光アノードとして用いた量子ドット増感型太陽電池を作製した。疑似太陽光照射下(one sun)におけるセル性能評価を行った結果,光電変換効率は,2.5%(光析出法)>1.2%(SILAR法)>0.14%(SAM法)の順であることが判明した。
著者
橋本 祐一 石川 稔 青山 洋史 杉田 和幸 小林 久芳 谷内出 友美 松本 洋太郎 三澤 隆史
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

タンパク質の機能や存在状態(細胞内での局在・分布や安定性・寿命)はその3次構造に依存している。したがって、特定のタンパク質の3次構造の制御は、その機能や存在状態の制御に直結する。また、特定のタンパク質の3次構造の異常に基づく多くの難治性疾患が存在する。本研究では、(1)タンパク質の3次構造を制御することによって作用を発揮する各種核内受容体リガンドの創製、(2)タンパク質の異常な3次構造に基づく細胞内局在異常を修正する化合物群の創製、ならびに(3)特定のタンパク質の生細胞内での分解を誘導する化合物群の創製、に成功するとともに、(4)関わる分子設計として共通骨格を利用する手法を提案した。