- 著者
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小林 京子
高橋 美与子
- 出版者
- 広島大学
- 雑誌
- 中等教育研究紀要 (ISSN:09167919)
- 巻号頁・発行日
- vol.42, pp.111-118, 2002-03-18
「食」の果たす役割は,健康な体の維持,成長発育の増進,活力の源のみならず,人と人とのつながりを深め心の豊かさを育むなど,心身両面の健全な発達に深く関わっている。しかし,今日は,生活諸般で利便性を求め,食生活も例外ではない。社会情勢の変化,家族形態の多様化等も相伴って,食生活の社会化・多様化・味の画一化が進んでいる。こうした食生活が一要因となり,「食」に関わる諸問題が生じ,「食育」の必要性が警鐘されている。成長期であると共に,食習慣・価値観の形成期でもある青少年が,栄養や食品に関する基礎的知識,調理の基礎的技術,バランスのとれた食事の整え方,会食の楽しさ,食事のマナー等の一連の学習をする中で,夏休みの課題として,家族の協力を得ながら食事作りに取り組む課題を課した。本研究は,この体験学習から学んでいる成果の一端を述べる。