- 著者
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小林 龍生
- 雑誌
- じんもんこん2011論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.2011, no.8, pp.347-352, 2011-12-03
筆者は1995 年以来国際符号化文字集合の標準化活動に関わってきた.この過程で,文字集合として符号化する文字の異同を判断する粒度の基準が,言語文化や使用目的によって異なることに起因する合意形成の困難さと対峙し続けてきた.この問題解消の一助とするため,VS(Variation Selector)というメカニズムの提案および規格開発に主体的に関わってきた.本稿では,これらの経験を踏まえ,標準規格策定および実用システム開発に当たっては,利用者側が利用意図を明確に意識した上で,文字異同の判断基準を明確にすることの重要性について述べる.