- 著者
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田中 ふみ子
松田 知明
小林 浩子
- 出版者
- 羽陽学園短期大学
- 雑誌
- 羽陽学園短期大学紀要 = Bulletin of Uyo Gakuen College (ISSN:02873656)
- 巻号頁・発行日
- vol.10, no.1, pp.63-70, 2015-02-01
平成27年度からこども・子育て支援新制度が実施される予定である。保育制度が大きく変わるこの時期に改めて、わが国の幼稚園・保育園の成立過程と制度の変遷と山形のそれを比較し、歴史を再検証しながら検討することを通して、本県の保育の特徴について検討した。その結果、全国と比較して明治・大正期までの山形県の幼稚園の増加率は低く、子守学級(学校)が幼児教育の多くの役割を担っていたと推察される。明治後期に青木マサが設立した施設は今日まで続いており、現在の養護施設、保育所、幼稚園を合わせたような機能を持ったものの先駆けとなったと考えられる。本県における明治期から大正期までの幼児教育は、教育的機能よりは託児的機能を持つ施設が普及した。このような成立経過は、その後、本県における幼稚園が普及する素地となったと考える。