著者
小林 文明
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会年次研究発表会・梗概集 平成18年度日本風工学会年次研究発表会
巻号頁・発行日
pp.93-98, 2006 (Released:2006-09-23)

「強風災害の低減に向けて何ができるか?」というパネルディスカッションのテーマに対する議論の材料となるべく、以下の3点に関して話題提供を行う。1)気象災害が頻発した2004年の具体的事例から強風被害における問題点を挙げる。2)気候変動と気象災害について近年の災害がどのような位置付けになるのかコメントする。3)気象擾乱研究会の活動を紹介する。
著者
松井 龍吉 小林 祥泰
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.285-290, 2007-03-20 (Released:2008-09-12)
参考文献数
15
被引用文献数
2 1

重症肺炎後の呼吸不全状態に対し在宅酸素療法を導入した症例に対し, 清肺湯を投与したところ, 呼吸不全の状態から離脱できた症例を経験した。症例は76歳男性。高血圧症などにて外来治療中, 平成16年2月27日肺炎にて当院入院。抗生剤投与などにより炎症反応の陰性化が見られた後も低酸素血症が続いたため, 在宅酸素治療を導入した。その他の内服薬を変更することなく清肺湯を追加投与したところ低酸素血症が改善し, 画像上も器質的変化が著明に改善し, 在宅酸素治療を中止した。清肺湯は肺の熱をさます作用を持つとされ, 気道のクリアランスを亢進させ肺胞などの炎症反応を抑制するとされている。本症例の場合も肺炎後の変化に対し清肺湯が改善効果を示し, 器質的変化を僅かに残存させるのみで呼吸不全からの離脱に寄与したと考えられた。
著者
張 岩 今井 清博 小林 道頼
出版者
一般社団法人日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.167-173, 2007-05-25
参考文献数
13

The slope of the oxygen equilibrium curve (OEC) of mammalian-hemoglobin (Hb) is maximized at <i>S</i> (oxygen saturation) value of 0.38, and the slope of the <i>S</i> vs. <i>P</i>/<i>P</i><sub>50</sub> (<i>P</i> is partial oxygen pressure; <i>P</i><sub>50</sub> is <i>P</i> at <i>S</i> = 1/2) plot at a <i>P</i>/<i>P</i><sub>50</sub> value of 1 is one-forth that of the Hill-coefficient (<i>n</i>). OECs of mammalian Hbs are designed to have an identical optimal <i>P</i><sub>50</sub> value for O<sub>2</sub> delivery and the effectiveness of the Bohr shift (shift of OEC upon pH changes) at O<sub>2</sub> loading site. This fact is favorable for uptake and delivery of maximum amount of O<sub>2</sub> for fetal blood. To have the identical optimal <i>P</i><sub>50</sub> value for O<sub>2</sub> delivery and for the efficiency of the Bohr shift, the relationship, <i>P</i>aO<sub>2</sub>/<i>P</i>vO<sub>2</sub> = ((<i>n</i> + 1)/(<i>n</i> &minus; 1))<sup>2/n</sup>, is required to hold, where <i>P</i>aO<sub>2</sub> and <i>P</i>vO<sub>2</sub> are <i>P</i> for arterial and venous bloods, respectively.<br>
著者
酒井 英男 小林 剛 泉 吉紀 中山 武 服部 克巳
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌A(基礎・材料・共通部門誌) (ISSN:03854205)
巻号頁・発行日
vol.136, no.5, pp.291-296, 2016

Study of the electric self-potential (SP) and the magnetic field was conducted at the explosion seismic experiment in Ooyama, Toyama Prefecture. The explosion was induced by 450 kg gun powder placed at a depth of 32.2-75 m. The SP was measured by four electrodes arranged in a line crossing the explosion point, where the distance of each electrode from the explosion ranged from 10 to 100 m. Induced SP changes consisted of two portions, namely, fluctuations with shorter periods (∼10 ms) and fluctuations with longer periods (∼50 ms). Regarding the latter, the amplitude was in proportion to the span length of electrode couples and the fluctuations arrived faster at the electrode couples nearer to the explosion. Further, the increment of ground level in SP was observed in each electrode couple after the explosion, which was concordant with the distribution of apparent resistivity underground studied by the survey. The magnetic field measured by the fluxgate magnetometer at the site 35 m north from the explosion also showed change of a few nT after the explosion. This may have been caused by change of magnetic properties underground.
著者
浦辺 幸夫 小林 寛和 高橋 久美子 川野 哲英
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.355-360, 1988-07-10 (Released:2018-10-25)
被引用文献数
1

大腿直筋やハムストリングスは股関節と膝関節にまたがる二関節筋であり,その作用はこれまでに多く報告されている。しかし,膝関節と足関節にまたがる二関節筋としての腓腹筋の作用については,ほとんど注意がなされていなかった。今回は,Cybex IIを用いた膝関節の等速度性運動のなかで,足関節背屈による腓腹筋の伸張が,膝関節運動にどのような影響をもたらすか,筋トルクや筋電積分値について分析した。これらの結果をもとに,スポーツ活動における動作にどのように二関節筋が関与しているか検討を加え,スポーツ外傷の受傷機転やそのリハビリテーションの留意点について言及する。
著者
森 博愛 小林 総一郎 毛利 三郎
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.293-297, 1992-04-25 (Released:2009-11-24)
参考文献数
20
被引用文献数
3 5

左脚分枝ブロックの1型である左脚中隔枝ブロックの際には, 横断面QRS軸の方向が変化し, QRS波前方成分が増大する. 健常例のV1, 2のQRS波計測値に基づき, 下記のような左脚中隔枝ブロックの心電図診断基準を設定した.(1) 右室肥大, 完全右脚ブロック, WPW症候群 (A型), 高位後壁梗塞, 肥大型心筋症, 心臓長軸周りの著しい反時針式回転を起こすような胸郭ないし胸郭内異常を除外する.(2) 次の2項目の内, 何れか1つを満たす.(1) V1のR/S>2, かつRV1≧5mm, (2) V2のR/S>2, かつRV2≧15mmまたはSV2<5mm高年者を主対象とする病院の全入院患者における本所見の頻度は3.5%で, 左脚前枝ブロック, 完全右脚ブロックより少ないが, 完全左脚ブロック, 両脚ブロックよりも多く, 高年者の異常心電図所見の1つとして注意を払う必要がある.
著者
小林 勇
出版者
親和女子大学国語国文学会
雑誌
親和國文 (ISSN:02879352)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.40-60, 1993-12-01
著者
大石 修司 人見 秀昭 酒井 正雄 小林 英夫 永田 直一
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.33, no.12, pp.1401-1407, 1995-12-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
12

Swyer-James 症候群5例について臨床的に検討した. 平均年齢は41歳 (20歳から70歳), 全例が男性. 5例ともに胸部X線上左肺の透過性充進を認めたが, 精査の結果3例で病変が両側に存在し, 2例で病変の不均一性が認められた. 胸部CT検査が病変の分布および重症度をもっとも正確に検出した. 133Xe吸入シンチグラムでの洗い出し遅延は, 本症候群の特徴である air trapping を示す所見であり, 胸部X線上 air trapping が明らかでない症例には特に有用な検査であることが判明した. 本症候群の成因については気管支病因説が有力とされており, 自験例も画像的には後天性気管支病因説に合致するものと考えられた. しかしながら, 左肺に, しかも男性に多いという特徴を有し, さらに肺炎の既往の明らかでないものも多く, 先天素因の関与も否定できないと考えられた.
著者
小林 謙一 こばやし けんいち Kobayashi Kenichi 佐川 正敏 さがわ まさとし Sagawa Masatoshi
出版者
奈良国立文化財研究所
雑誌
奈良文化財研究所年報
巻号頁・発行日
no.1989, pp.51, 1990-03-13

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著者
小林 孝至 松嶋 真哉 横山 仁志 武市 梨絵 渡邉 陽介 中田 秀一 中茎 篤 相川 駿 駒瀬 裕子 峯下 昌道
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.166-173, 2020 (Released:2020-04-20)
参考文献数
18

【目的】COPD 急性増悪(以下,AECOPD)患者の栄養状態を調査し,退院時の自立歩行の可否に与える影響を明らかにすることである。【方法】対象は入院前歩行が自立していたAECOPD 患者であり,理学療法を実施した101 例である。栄養状態は低栄養の有無とエネルギー充足率を調査した。自立歩行の可否は歩行FIM で6 以上を可能と判定した。統計解析は自立歩行の可否を目的変数,低栄養の有無とエネルギー充足率を説明変数とした多変量ロジスティック回帰分析を実施した。【結果】自立歩行の可否に対して低栄養の有無(OR 3.9)とエネルギー充足率(OR 0.7)は,有意な因子であった(p<0.05)。【結論】AECOPD 患者における栄養状態は,退院時の自立歩行の可否に影響する可能性が示された。そのため,理学療法介入時には栄養状態の評価が必要と思われ,エネルギー充足率の低い患者へは早期からの栄養補給療法の併用が重要と考えた。
著者
吉村 理 前島 洋 小林 隆司 峯松 亮 佐々木 久登 田中 幸子 金村 尚彦 白濱 勲二 上田 健人 上田 千絵 渡辺 誠 矢田 かおり 宮本 英高 森山 英樹 加藤 浩 河元 岩男
出版者
広島大学大学院保健学研究科
雑誌
広島大学保健学ジャーナル (ISSN:13477323)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.73-77, 2001

頚髄損傷の評価では,頚髄の損傷の程度と損傷高位が重要である.米国脊髄損傷協会は,脊髄損傷の障害の評価法を発表し,脊髄損傷の神経学的および機能的分類のための国際基準として現在国際的に使用されている.しかし可能性に挑戦するリハビリテーションとしては,より詳細な高位分類が必要である.Zancolli分類は頚髄損傷四肢麻痺の上肢機能を細かく分類し,リハビリテーションからみても車椅子ADLが自立する可能性のあるC6を細かく分けているのは有用である.しかしマット上基本動作,移乗・移動などの動作が自立するか否かの判断に重要な肩甲帯筋群の評価がない.従来肘伸展筋である上腕三頭筋はC7髄節筋であるが,Zancolli分類ではC6髄節残存群のサブグループとしているのは混乱をまねく.そこでZancolli分類を改良し,損傷高位別の機能到達目標を決定するための評価表を作成し,ADLが自立する可能性について検討した.改良Zancolli分類でみるとC6BⅡが車椅子ADL自立の境界レベルである.
著者
宮下 浩二 越田 専太郎 浦辺 幸夫 工樂 義孝 小林 寛和 横江 清司
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.C0172, 2008

【目的】投球動作の肩最大外旋位で疼痛を生じる選手が多く、投球障害を発生しやすい肢位である。肩関節外旋運動は、主に肩甲上腕関節外旋運動、肩甲骨後傾運動、胸椎伸展運動により構成されている。しかし、投球動作においてこれらの関節がなす角度を詳細に分析した報告は少ない。本研究では、肩最大外旋位における肩甲上腕関節外旋角度と肩甲骨後傾角度および胸椎伸展角度を明らかにし、さらに肩最大外旋角度と各関節角度との関係を分析することを目的とした。<BR>【方法】対象は男子大学生19名(年齢22.2±1.5歳、野球歴9.8±3.6年)とした。対象にオーバーハンドスローでの全力投球を行わせ、ステップ脚の足部接地時からリリースまでの肩外旋角度を三次元動作解析にて算出した。肩外旋角度は前腕と体幹のなす角度とした。これは肩甲上腕関節、肩甲胸郭関節、胸椎など肩関節複合体としての外旋角度を示す。肩甲上腕関節外旋角度、肩甲骨後傾角度、胸椎伸展角度を算出し、肩外旋角度が最大値を呈した時(肩最大外旋角度)の各角度をもとめた。さらに、肩最大外旋角度を目的変数、肩甲上腕関節外旋角度、肩甲骨後傾角度、胸椎伸展角度を説明変数として重回帰分析(ステップワイズ法)を行った。さらに、各角度の相関についてピアソンの相関係数を用いて解析した。危険率5%未満を有意とした。なお、本研究は当大学の倫理審査委員会の承認を得て行った。<BR>【結果】肩最大外旋角度は149.6±9.5°であり、その時の肩甲上腕関節外旋角度は102.7±17.4°、肩甲骨後傾角度は25.1±14.2°、胸椎伸展角度は9.7±6.6°であった。肩最大外旋角度(MER)に対して、肩甲上腕関節外旋角度(G)、肩甲骨後傾角度(S)が関連する因子として選択された。重回帰式はMER=0.30G+0.47S+106.8であった。また肩甲上腕関節外旋角度と肩甲骨後傾角度は有意な負の相関が認められた(r=-0.48)。<BR>【考察】投球動作で肩最大外旋位を呈した際の肩甲上腕関節、肩甲胸郭関節、胸椎のなす角度を明らかにできた。肩最大外旋角度は過去の報告とほぼ同様に約150°であったが、この位相において肩甲上腕関節外旋角度は約100°にとどまっていた。肩最大外旋角度に影響を及ぼす要因としては肩甲骨後傾角度が最も強く、同時に肩甲上腕関節外旋角度と肩甲骨後傾角度は負の相関があることが示された。これは、肩甲骨後傾運動が減少することで肩甲上腕関節外旋角度が増大することを示しており、投球障害肩の予防的観点からも投球動作における肩甲骨の運動の重要性が確認された。今回は肩最大外旋位における各関節の影響を分析したが、今後は各角度の最大値との関係も分析する必要がある。これにより胸椎伸展運動の重要性も示されると考える。
著者
宮下 浩二 浦辺 幸夫 小林 寛和 横江 清司 河村 守雄 猪田 邦雄
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科学 = JAPANESE JOURNAL OF PHYSICAL FITNESS AND SPORTS MEDICINE (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.141-150, 2008-02-01
参考文献数
37
被引用文献数
1 1

The magnitude of mechanical stress at the shoulder and elbow appears to be directly correlated with the degree of maximum shoulder external rotation (MER) during throwing. Therefore, it is very important to prevent excessive MER to minimize the risk of throwing injuries. The purpose of this study was to investigate the relationships between MER during throwing and the kinematic parameters of throwing mechanics, shoulder muscle strength, and shoulder range of motion in high school baseball players. The subjects were 40 male high school baseball players with no elbow or shoulder joint problems. Three-dimensional analysis was performed to calculate the MER angle. Then, the shoulder and elbow angles at initial foot contact (IFC) were computed. ROM and muscle strength of shoulder joint were also measured in each subject. Multiple linear regression analysis was used to relate the MER angle to these factors. Significant correlations were observed between the MER angle and the external rotation (ER) angle (r=&minus;0.51, p<0.001) at IFC, and the ER range of motion (r=0.84, p<0.01). The MER angle significantly correlated with shoulder internal rotation (IR) at IFC. This finding suggests that stress on the shoulder and elbow could be increased by the degree of shoulder IR angle at the moment of IFC. Further, excessive ER range of motion may also be a risk factor.
著者
小國 龍治 小林 正法 大竹 恵子
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.20-22, 2020-04-27 (Released:2020-04-27)
参考文献数
8

We investigated the effects of imagining (episodic simulation) helping behavior on helping efficacy. Participants were asked to imagine (imagine condition) and remember (remember condition) helping behavior, and make a headline (headline condition) in response to sentences describing a person in need. Then, they rated their helping efficacy and helping intention regarding the person. The results showed that helping efficacy and helping intention in the imagine and remember conditions were significantly higher than in the headline condition. Thus, it is suggested that helping efficacy is enhanced by imagining helping situations without actual behavior.
著者
小林 さやか 梶田 学 百瀬 邦和 米田 重玄 風間 辰夫
出版者
公益財団法人 山階鳥類研究所
雑誌
山階鳥類学雑誌 (ISSN:13485032)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.214-219, 2010-03-25 (Released:2012-03-25)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

A specimen of Rufous-chested Flycatcher Ficedula dumetoria was collected at Shidaihama, Seiro-machi, Kitakanbara-gun, Niigata Prefecture (38°01′ N, 139°17′E) on 15 June 2002. This is the first specimen of this species collected from Japan. However, it is unlikely that this individual had flown to Japan as a wild bird.