著者
山家 秀信
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.75, no.4, pp.648-651, 2009 (Released:2009-10-09)
参考文献数
36
被引用文献数
1
著者
古屋 康則 山家 秀信 松原 創
出版者
岐阜大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

雄が繁殖期中に営巣するトゲウオ科、カジカ科、ハゼ科魚類では、雄の腎臓で粘性物質の合成が活発化し、膀胱に尿を蓄えるという共通した現象を見出した。トゲウオ科では雄の腎臓で巣材を接着する物質(スピギン)が合成されることが知られているが、カジカ科の雄の腎臓でもスピギンと相同の遺伝子が繁殖期中にのみ発現していることを見出した。また、トゲウオ科で雄の腎臓抽出物が成熟した雌を誘引する作用を持つことが示唆された。このことから、営巣繁殖するトゲウオ科、カジカ科、ハゼ科魚類の腎臓で合成される粘性物質の機能は、雌の巣への誘引であり、トゲウオ科では雌の誘引に加えて巣材の接着の機能が付加されたと考えられた。
著者
山家 秀信 棟方 有宗 会田 勝美 伏谷 伸宏 北村 章二
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.70, no.6, pp.896-901, 2004 (Released:2005-07-08)
参考文献数
20
被引用文献数
2 4

福島県秋元湖に生息するコクチバスの生殖腺周期を調査した。雄では4~7月と9~12月において精子又は精細胞がみられたが, GSI の低い8月には精母細胞が多く観察された。雌では4~6月と10~12月において周辺仁期と卵黄球期の卵母細胞がみられ, GSI の低い7~9月には卵黄球期の卵母細胞の割合が減少した。testosteroneと17,20β-dihydroxy-4-pregnen-3-oneの血中量は, 雌雄共に5月にピークを示した。本種は春から初夏にかけてが主な繁殖期であるが, 秋以降も一定の成熟度を保つことがわかった。